私が遊んだ、さほど知名度の高くないと思われるソフトの紹介です。
発売元のセガのある意味での先見性の欠如と財務状態ゆえに、その発生と消滅の経緯が極めて不可解なドリームキャスト。
何といってもプレイステーションは、アドベンチャー・ロールプレイング系統のゲームに素晴らしいものが多いですね。
ですからさほどやりこんだものではなく、クリアしておしまいという視点になります。
そうであるが故に本章での記述は、いかに誰でも楽しめるか、という視点に貫かれたものとなるでしょう。
真剣に長期間頭をひねって苦労を重ねるのもゲームなら、気軽に楽しめることもまたゲームの一つの様相でしょう。
本項目では、項目ごとに数本のソフトをまとめ、別項にて詳しく論じます。
感想一覧
「ダブルキャスト」、「季節を抱きしめて」、「サンパギータ」、「雪割りの花」
「古式降霊術、百物語」、「稲川淳二 恐怖の屋敷」、「稲川淳二 真夜中のタクシー」
ですが大変にすばらしいソフトも多く、いまだに新作が発表されるという不可解な状況です。
スト3などの無料の通信対戦、「ぐわんげ」や「エスプレイド」「1999」が移植されるに違いない。
このような無数の錯誤の積み重ねの上に私は購入しました。
しかしながら、今では斑鳩という家庭用機で遊ぶに問題の少ないソフトが、アーケード版と遜色のない状態でプレイできます。
これだけでも、ハードを購入する価値はあったというものでしょう。
少なくともガンバード2を一周、ギガウイング、ギガウイング2をクリアできる腕を自分に与えてくれたという点でセガに感謝しております。
客観的に考えて、一番優れたソフトはやはりその3D描写能力を活かしたアクションゲームであったかと思われます。
ジェットセットラジオやソニックアドベンチャー、クレージータクシーといったソフトがあれば、ドリームキャストはその存在意義もあったのではないでしょうか。
本項目ではソフト毎に短文の感想を記します。
感想一覧
まぼろし月夜、日記
「感想」を参照してください。
「感想」をご参照ください。
「その他攻略文書」中の該当ソフト中の個人的評価」を参照してください。
ついに全シナリオ終了してしまいました。
なんだか後半は意地でやっていたような気がします。
このソフトでいちばんよかったのは、女の子と仲良くなる事ではなく、様々な観光地を回れるところでした。
実写映像なので、本当に綺麗なんです。
ただちょっと、写真は少ないですけどね。
それに連れの女の子は、その場所についての説明をしてくれたり、意見を言ってくれたりします。
女人ゲームにする必要があったのかなあと思います。
一人で北海道のいろいろな観光地を回って、いろいろなものを食べてとできた方がよほど楽しかったのですが。
ゲームそのものの内容としては、シナリオそれなりによかったです。
分岐条件が複雑で、ひとたび選択しを間違えるとゲームオーバーという点もほめられてしかるべきでしょう。
女の子の発言につっこみを入れるというのがこのゲームの特徴です。
特徴というよりも、そうしないと進まないので必須要素です。
ということは、ボタン連打でセリフを飛ばしていると肝心なところでタイミングを逸してゲームオーバーになってしまうのです。
またセーブロードが致命的にのろいです。
複数回プレイを前提としたシステムでありながら、このように大変に操作性が悪いのですよね。
ということで、攻略本なしではやっていられないゲームということになってしまっています。
(この攻略本、カバーの下にとても美しい原野の風景が映っています。)
アドベンチャーゲームとしてみればよくできているのに、残念な点です。
自分はゲームの中の女性が好きなのではなく、それを演じている声優が好きです。
どっちもどっちですけど。
榊原良子、坂本真綾っていいですね。
上述の「北へ、ホワイトイルミネーション」を本編とすると、このソフトはそのファンディスクと位置付けられるのでしょう。
舞台は前作から一年後、高校生活最後の夏休みに主人公が北海道を訪れて4日間のデートを楽しむというものです。
その他各キャラクターの設定資料、イラスト集、自己紹介、歌などを閲覧することができます。
サウンドテストが著しく充実しており、各キャラクターのすべての台詞が視聴可能です。
ただここに収録されているのはあくまで「フォトメモリーズ」の使用楽曲のみです。
したがって前作の「喫茶アッサム」などで使用された曲は収録されておりません。
サウンドテスト目当てでこのゲームを購入しようとされる方には、かなり重要な情報と思われますのでここに記します。
本編たる「ミニアドベンチャー」は一日一人終わらせるのにちょうどよい分量、ほぼ30分程度でしょう。
3択の選択肢が各キャラクター毎に15個ほどありますが、ここで不適切なものを選んだ結果ゲームが進められなくなるということはありません。
さらにまた、「あんな店、潰れてしまえばいい」などといった、本編に散見されたプレーヤーへの精神攻撃のごとき選択肢も存在しません。
分量の少なさとあいまって大変にすばやく進められるので、各キャラクター毎に数度プレイし声優さんの声を楽しむのが近作の正しい遊び方でしょう。
今回訪れるものは、夏の北海道ということで湖や山といった自然の景観を楽しむ観光地ばかりです。
ここの風景写真がまさに絶品と評してよいものがそろっており、観光気分を満喫することが可能です。
このソフトのもっとも大切な部分ではないでしょうか。
キャラクターの絵で背景写真が隠れてしまうのが残念です。
報道によると、PS2で「北へ」の続編が発売されるそうでした。
私的には、「南へ」とか「北陸へ」等違う観光地を訪れるのが望ましいと思うのですが、市場の需要とは異なったのかもしれません。
個人的構想として、以下のものを「北へ」のシステムを使って製作するというのは如何でしょうか。
歴史探訪としての遺跡めぐりで「ギリシア」、「ローマ」、「古代日本」。
自然科学史として、世界各国の原初の地形めぐり(ハメリンプール、イエローストーンなど)
聞かせてくれるのは、前提としての必須知識を相当詳しいレベルで。
そして「道化」がそれらを茶化しつづけるのです。
知的なウイットに、「この世の果てで恋を歌う少女」の菅野氏のような下ネタを交えてですね。
もちろん、ガイドは女の子である必要はありません。
いろいろと選べるようにすればいいのですが、私は犬福を供に選びたいところです。
これだけだと売れなそうなので、無意味に敵を出し「たたかう」「まほう」「けいけんち」のある大作RPGのように何も頭を使わなくても進められる展開にすればよいと思われます。
もちろん「設定」で一切そういう要素は無しにできる仕様とすればよいかと。
とにもかくにも、「北へ」のシステムは単純にしてさまざまな応用が可能な優れたものかと思います。
ローラーブレードで町中を走り回り(渋谷そっくりなステージが印象的)、規定の箇所に落書きをして行くというアクションゲームです。
ドリキャスの性能を適正に活かした、もっとも所持する価値のあるゲームと評価してもよいと思われます。
なんといっても自機を操作し、滑っているだけでも面白いです。
スピード感、ジャンプ時の空中浮遊感、どれをとっても不満がありません。
そしてその自分の操作に習熟し、思いどおりの行動が着るようになって行く過程を楽しむというゲーム本来の喜びがありますね。
ゲーム内容は難しすぎず、かといってそこまで簡単でもないとよいバランスです。
初回のプレイでのステージクリアは無理でしょうが、地形を把握した2度目3度目ならば確実にクリアが可能でしょう。
誰でもクリアできる難度は大切だと思います。
3Dのアクションゲームなので、直近の穴が認識できずに落下するなどのカメラワークの不備は確かに存在します。
しかしならが後述の「ソニックアドベンチャー」等と比較すると、それが原因でミスということはほとんどないと評価できる、快適なカメラワークです。
音楽もまた、印象的ですね
トロイア遺跡の資料をみられますが、ちょっと少ないですね。
動画がちょっとあるだけで、後は写真のみです。
フルポリゴンの遺跡の中を、自由に動けるのだと期待していたので残念です。
歴史資料を期待して買ったのに、資料的価値が低すぎます。
トロイの木馬の紙芝居を、板東・黒柳・野々村・草野といつもの人がやってくれてけっこう面白いです。
ゲームの内容に関しては、やっていることはシェンムーと同じです。
画質は少々落ちますが。
ストーリーについてですが、トロイア戦争について知っている人間ほど楽しめません。
パリス、ヘレネ、カッサンドラを初めとする登場人物の設定がホメロスとは全く異なりますからね。
歴史公証もほとんど無視しています。
そもそも木馬などという虚構をベースに話が進みますから。
でもオリジナルと考えれば、悪いものではないでしょう。
マニュアルにシュリーマンについて面白いことが書いてあったので転載しときます。
トロイア発掘の許可を得た際、シュリーマンはトルコ政府に対して出土品の半数をトルコの博物館に納める約束をしていた。だが約束を一切無視して彼はそれらを国外へ運び出したのである。当然彼は批判の嵐にさらされる。「ドイツの密輸業者」「ただの泥棒」「墓泥棒の如きやり方をするロマンティックな金融学者」。商人上がりで考古学者としてはアマチュアだったシュリーマンはトロイア発掘でも取り返しのつかない間違いを犯す。何層にも重なる遺跡を強引に掘り進めたため、遺跡は修復不可能な被害を受けたのだ。
多大な欠点もありますが、全体として素晴らしいソフトと評価してよいかと思います。
欠点とはもちろんカメラワーク、死因の半分以上が死角の穴に落下することが原因というお粗末具合であることは否定の余地がありません。
ただ、それを差し引いても素晴らしいソフトです。
素晴らしいスピード感に、一瞬にして通過するにも関わらず細部まで作り込んであるステージ。
自分の操るキャラは6種程度存在し、膨大な量を誇ります。
ファイナルファンタジーのような物量作戦をアクションゲームで実現してくれている、と形容するのが適切でしょう。
そしてエンターテインメントにおいてそれはとても大切な事だと思います。
大変に熱中し、数日間で一気にクリアしてしまいました。
所要時間は24時間程度であったと思います。
初回のプレイではカメラワーク故に死亡することがほとんどですが、それは複数回のプレイによって補いましょう。
地形さえ把握すれば難所はないというステージがほとんどです。
(船上ステージでの飛行キャラのみとても難しかった)
やはり、誰でもクリアできるゲームはとても大切ですね。
アクションゲームです、よくも悪しくもファミコンを思い出します。
全40面ですが、ステージクリア毎にセーブができるので必ずエンディングを迎えることができるでしょう。
大変に熱中してしまい、2日間でクリアしました。
逆に言うなら、二日でクリアできる程度に抑えられた難度ということです。
極端に難しいところはなく、その分分量で勝負というのは価値判断として正しいと思います。
ゲームには作業を楽しむという側面が否定し難く存在しますし、その作業は難しくある必要はないのです。
これはプレイする価値のある良作ですよ。
「まぼろし月夜」と同じく「シムズ」開発のギャルゲーです。
このように書き始めるのも、同作が大変素晴らしかった故にそれだけの理由で本作を買い求めたからでした。
システムは「まぼろし月夜」を全くそのまま踏襲、セーブロードなどははるかに改善されており快適なプレイが可能です。
残念ながら私はさほど楽しめなかった、と評価せざるを得ません。
ストーリーがあまり面白くなかった、という要因は大きいですね。
非アクションゲームにおいては、ある程度の脚本は大切なんですね。
もう一つの要因としては、ゲーム性が希薄になった、という点が挙げられます。
まぼろし月夜からさらに移動先が減少してしまいました。
カレンダーを埋めていくという、ちまちました収集的な喜びが薄れてしまいましたね。
怒首領蜂から大往生のように、続編になると難度が高騰するのが通例かと思いますが、本作はその逆の例です。
私は難度の高騰を肯定するわけではありませんが、ある程度の作業と試行錯誤を要求する程度の難度はやはり必要ではないかと考えざるを得ません。
本作の優れた点としては、DCの通信機能を利用した各キャラクターのショートストーリーのダウンロードという機能がありますね。
各キャラクターのクリア後のパスワードでその公式サイトのダウンロードの専用ページにアクセスが可能となる訳です。
わざわざドリキャスでネットを要求するというちょっとした作業が、おまけのようで楽しいですね。
これも「ゲームの感想」を参照してください。
「ラブひな」をゲーム化したものです。
原作好きな人間にとって高く評価できる点は、アニメ版ではなくコミックス版に準拠しているという点でしょう。
オリジナルのストーリーもコミックス版の雰囲気を濃厚に漂わせていますね。
もちろん絵はアニメ版と同じで、声優も同じです。
私的には、成瀬川、むつみ、素子以外のキャラクターの声には少々の不調和を覚えます、どうでもよいですが。
景太郎を東大に合格させるための新キャラクターの東大生家庭教師というものも登場しますが、決して原作の雰囲気を壊すことなく、よい配慮です。
ショートストーリー6話の集合体で、一話が2〜3時間のプレイ時間といったところです。
各イベントの成功判定に使われるのがルーレットで、目押しでの成功がほぼ期待できないほどに難しいというのは少々の難点かとも評価されます。
しかしながらルーレットに成功することが物語を面白くするかというと、失敗した方が反応が面白い場合が多い(いつものように景太郎が空高く飛んで行きます)ので、これはこれで仕様と考えればよいのでしょう。
景太郎の学力や、各キャラクターとの「ときめき度」も次回のプレイに継続されるので、必ずグッドエンディングを観ることは可能と思われます。
相当回数のプレイを前提としたゲームなのですが、それでも見飽きないほどの分量の展開が用意されております。
唯一残念なのは、景太郎の移動スピードが遅すぎることですね。
それとタイトル画面で放置しておくと、なんとあのアニメ版の「オープニングアニメーション」が始まります。
全くの遜色ない画質で感涙ものです。
原作のファン以外はこのゲームをプレイすることもないと思われるので、実によい作品ですね。
セガサターンの「慟哭」と同じデーターイースト社のアドベンチャーゲーム。
内容も同じく、洋館内の罠を解除してとらわれの少女達を救出して行くという展開です。
総論として、難度が高くなりすぎたのではないか、と評価されます。
「慟哭」は私でもノーヒントでのクリアができたのですが、今作では攻略本のお世話にならざるを得ませんでした。
難度を上げている原因には、物語を進行させる条件(いわゆるフラグ)が複雑で煩雑であるという点が挙げられます。
第一実験室前でAさんと話し、次はロビー前でBさんと話し、そして3階でCさんと話し、次に地下2階でDさんと話す。
この程度の手順を踏んでようやく少女が罠にかかってくれるなど、無駄にプレーヤーの負担を増やしてくれます。
難度が高いというよりも、面倒なだけ、と評価するのが適当かもしれません。
絵柄が変わって登場人物が全くかわいくなくなった、と個人的には思いました。
キャラクター毎に多数のエンディングが存在するようですが、このような恐ろしく手間のかかるゲームが複数回プレイを要求するとは制作者の良識が疑われます。
アドベンチャーのような謎解きが「ALL OR NOTHING」である以上は、少なくともプレーヤーに試行錯誤のストレスをできる限り軽減する配慮が欲しいものです。
それとも、「どこで何さんと話す」といった進行条件を調べて行くこともゲーム性の中心なのでしょうか。
フラグとは無関係な登場人物も多数存在するので、自分の行動がゲームを進行させたかどうかも判断しづらいという点が難点ですね。
進行条件をゲーム性の中心に据えるには、何か目に見える形で「条件の達成度」を確認する事ができるようにすることが望ましいです。
この点「YU−NO」は偉大だったのですね。