Stage1、道中(1)


おおよそ序盤は難しくないでしょう。
始めてで適当にプレイしていても、2面程度まではさほど問題なくクリア可能と思われます。
そうではありますが、ここでは理解を持つことが必須と思われる事項について解説を加えようと思います。






左図(図1)は1面開始直後の場面です。
断続的に雑魚が登場しますが、弾もまばらで何ということのない場面です。
ワイドショットを撃ちっぱなしでちょこちょこ避ければ、何の問題もなく通過することができるでしょう。


ところがこの場面にさえも、シューティングにおいて最も重要といってよい法則性が現れています。
それはいったいなんでしょうか?
少々考えてみてください。
ヒントは、その規則性は敵弾に関するものである、ということです。
(解答は下の図2の解説にあります)


左の図2は図1とまったく同じ場面ですが、少々の拡大処理と筆者によるかき込みが行われています。

すなわち下の2過程を加えてあります。
1、敵弾を巨大な黄色の円形に強調。
2、その弾道を黄緑の直線でなぞった。

この処理の上で図2をご覧になれば、きっとお気づきでしょう。
敵弾は敵機から正確に自機を狙って撃たれている、ということです。

いわれてみれば当たり前、と思われるでしょう。
しかしながらこれこそがシューティングゲームにおいて最も重要と評価してよい法則性なのです。

今はとりあえずこの事実だけを頭に入れておいて頂ければ結構です。
その意味するところは、今後詳しく解説を加えて行きます。

ただここでは少しだけ述べておきましょう。
敵弾が自機を狙っているならば、一定方向に動きつづければ敵弾にはあたらない
この程度は上の法則性から自明ですよね。



上の二つの画像(左図3、右図4とする)はほぼ同じ場面です。
この両者には大きな相違が存在するのですが、それが何かを考えてみてください。
ここでも同じく、ヒントは敵弾に関するものである、ということです。

上の二つの画像(左図5、右図6)は、それぞれ図3、4に加工を施したものです。
すなわちセットになった敵弾を囲んでその弾道を黄色で表し、自機の移動経路を緑でなぞってあります。

図4と図5の最大の相違は、敵弾の塊が大きくばらけているかどうか、という点にあります。
では、詳しく検討してみましょう。

この中型機は、ある程度自機を狙って10発程度(数えたところ、常に8発)の弾を発射します。
そして一定時間は何もせず、再び自機狙い弾隗発射、という流れを繰り返しているわけですね。
そしてこの弾隗の発射には、ある程度の時間を要します。
その間に自機が移動していた場合、標的の移動に合わせて敵弾の発射角度も修正されます。
(たとえば、図6における赤線が左側中型機の弾の射出方向)

すなわち、より広い範囲に弾隗が分散してしまうわけです。
すると何が起こるかというと、自機がより敵弾に追い詰められる確立が上がるのです。
それに対して敵弾が発射される間は自機が静止していた場合、敵弾のねらいは変化しません。
すなわち、敵弾は小さくまとまった弾隗となるので、まとめて楽にやり過ごすことができるのです。


以上が図3,4の相違でした。
単純なことですが、敵弾の自機狙いという法則性から導かれるシューティングにおいて極めて重要な原則のひとつです。

実際のところ、本図(3,4,5,6)の場合にはこのように複雑なことは必要ありません。
画面下でワイドショットを撃っていれば、中型機は耐久力が低いのですぐに壊れてくれます。
敵弾がばらけてしまったところで、横移動を続けていれば十分にまとめて回避することが可能でしょう。
ここでは、さまざまな場面に備えて普遍的な原則を説明したまでに過ぎません。



1面序盤ならば問題ないばこれで問題ありません。
ですが、このゲームの5面序盤の同じ中型機のラッシュ場面を例にしてみましょう。
(左図)

ここでは先ほどと同じ中型機が登場していますが、その数が7機とかなり多くなっております。
自機を静止して敵弾の狙いをばらけさせず、そしてその弾隗をまとめて避ける、という原則。
これほどの数になってしまうと、上の原則をを忠実に守らないとミスは確定的です。


さまざまな場面での応用を可能とするべく、深い理解を得る。
このためにこそ、筆者は同じことを何度も繰り返しているのです。




つまり、1面序盤のこの場面での理想的な動きは左図のようになります。

左側で弾をひきつけたら、右に動いて弾隗をまとめて避けます。
今度は右側で弾をひきつけ、左に動いて敵弾をまとめて避けます。
そして再び左で同じことを繰り返す・・・・・・・。

この間ずっとワイドショットを撃ちつづけていれば、自然と中型機は撃墜できていることでしょう。


なお、意図的に自機を特定の位置に置き、そこに敵弾を撃たせることを、敵弾の誘導と呼びます。
左図では、左に中型機の弾の誘導を実践しているのが見られますね。

この敵弾の誘導も、敵弾は自機を狙うという法則性から導かれるものです。
そしてその法則性と同じく、シューティングゲームにおいて最も重要な原則のひとつ、と評価してよいでしょう。
この敵弾誘導はここから常に意識して行くことになりますが、それは以後の解説で詳しく検討を行います。




ここまでのまとめです。
本論では、下の二つの原則を学びました。 率直に言ってしまうと、この理解さえあれば本ゲームをノーコンティニュークリアするための条件はすでに満たされています。
そしてまた、まだ1面序盤なのに早速にこの2大原則が登場しましたね。
それはすなわち、シューティングが如何に合理性に基づいた分野であるかの例証であると評価してよいでしょう。




Stage1、道中(2)に続きます。

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