Stage5、道中(1)


このステージからは、道中もかなり難しいものとなってきます。
しかしながら、5面まで来たということは、たとえ偶然であっても最初の難関である4ボスを沈められたからです。
難関に直面し、真剣に頭を悩ませてパターンを作成し、反復練習を積み、そして障害を克服する。
つまり、シューティングの最も面白い過程を既に体験されたはずなのです。
残るは5,6面。
容易とはいえませんが、努力によって確実に乗り越えられる道程です。


前進雑魚地帯です。
開始直後は左のように散発的に雑魚が出現するだけです。
しかしそのうちに、右図のように圧倒的な物量を以って前進雑魚が迫ってくるでしょう。
正しい対処法を知らなければ、全く敵弾の回避が不可能な場面です。
クイズですが、その方法とはなんと呼ばれ、いかなる場面に用いられるものであったでしょうか?

再び解答は背景と同色で記述されますので、マウスでドラックして反転させて読んでください。
「切り返し」と呼ばれるもので、大量の狙い撃ち弾に対抗するために用いられる。
以上、解答でした。

それでは、実際に切り返しを如何に行なうか、を検討してみましょう。
まず、左側の図を参照してください。
この緑色の軌跡のように、画面を大きく「V]字に動きつづけるのが切り返しでたどるべき経路です。

「切り返し」という技巧の基礎には、狙い撃ち弾は一方向に動き続ければ当たらないという一般側があります。
ただ、横に動きつづけたのでは画面端と弾においつめられてしまいます。
それを回避するために、上下動で敵弾に間隔を作り、その間を抜けて逆方向に逃げるのです。

なお正確には「画面端で、移動方向を逆転させる行為」のみが切り返しです。
しかし、この行為の目的は、敵弾から逃れることにあります。
したがって、それに付随する上述の行為全てを含めて、ここでは「切り返し」と呼んでおります。

ここでは、かなり大きく上下に動いています。
それは、敵弾の密度が高いので、上下動の幅を大きくして敵弾間隔を広げないと自機が通過する隙間を作ることができないからです。
敵弾は自機を狙って撃たれます。
そこで、敵弾の発射間隔が一定と仮定しましょう。
自機のY軸方向の座標の差異が大きくなると、当然に座標変化前後の二つの敵弾の弾道は上下に大きくずれますよね。
これが切り返しの基本的発想です。
そして、これだけ大きく動いたとはいえ、作成された弾の隙間は左図の黄色の円程度ですから、決して大きいとはいえません。
自機が通過する隙間を探し、そこを通過するのに一瞬のためらいも許されないといってもあながち間違いではないでしょう。

また、大きく上下動するのには、もう一つ重要な理由があります。
それは、画面上に上がって敵に接近するためです。
すなわち、近距離でのワイドショットの高い攻撃力を生かして敵を積極的に破壊してゆくためです。
こうして敵を少しでも多く、速く倒さなくては、自機はあっという間に追い詰められてしまうのです。

生き延びたければ画面上に上れ。
逆説的に聞こえますが、実は論理的結論ともいえる当然の言明に過ぎません。
「切り返し」は、その必要性を十分に理解し、瞬時に弾道を見ぬいて自機の経路を決定し弾の間を抜けるに一切ためらわない度胸のよさを要求する行為です。
これらは、一朝一夕に身につく技巧ではありません。
少しづつ身に付けてゆけばよいので、たとえできなくとも心配する必要はありません。

もっとも、実際はすばやく「V」字移動していればほとんど弾に当たりません。
悩むひまがあれば、全速力で動くという表現が適切でしょう。
何しろ悩めば悩むほど、自機移動が止まって敵弾の密度が上昇するからです。
一番大切なのは、度胸のよさであるといってもよいかもしれません。
株式会社ケイブの「怒首領蜂大往生」5面、中型機ラッシュのシーンなどがその最たる例です。


なお、ここではさらに便利なパターンをあげて見ましょう。
右側の図をご覧ください。
緑色の軌跡のように、画面を大きく回ればよいのです。
右上からはじまりワイドショットを撃ちながらゆっくり一番下へ、それからゆっくり左端へ、上へと移動するのです。
こうすれば、不思議と敵弾に一切当たりません。
敵弾は狙い撃ち弾なので理屈の上では納得がゆきますが、ここまで見事だと不思議なものです。
少々公正でないように感じられますが、少しでもダメージを減らすには贅沢は言っていられません。
1周クリアのために、真剣かつ安全なプレイを行なう際には、この安定パターンを使用するのが賢明でしょう。
ただ、「切り返し」を習得することは、上達の過程において必要不可欠です。
通常時は、左図を参考に反復練習に勤めてください。


前進雑魚地帯が完全に終了しないうちに、次の場面は始まります。
両端にミサイル中型機が2機、続いて中央に同じくミサイル中型機3機、そして左右からは3ウェイ雑魚が登場します。
ここは、ミサイル中型機×5+3ウェイ雑魚地帯と名づけましょう。(左図参照)

ミサイル中型機の特徴は、ミサイル連射で壁を作り、自機移動を制限する点にあります。
そこで無駄にミサイルを撃たれることが無いよう、登場即破壊です。
中央の図のように、画面上部で出現前からワイドショットで待機していればよいです。
そのためには直前の「前進雑魚地帯」において、次はミサイル中型機を撃つために上に上る必要があると考えておくことが大切です。
常に次の状況を考えながら現在の行動を決定するのです。

そうして片方を壊してしまったら、後の攻撃は単なる3ウェイ弾に過ぎません。
右図の緑色の軌跡が、雑魚の弾道です。
(見づらくなったので、自機は赤色の丸で表現してあります)
奇数弾の場合には、少しずつ横移動を続ければ問題ないですね。


歯車のように回転する敵機が、この場面で初登場です。
この敵機は回転中型機と呼び、この場面を回転中型機×12+赤雑魚地帯と呼びましょう。(左図参照)

左のようになっては既に手遅れです、できる限り速攻破壊を貫き、画面内の敵は減らさなくてはなりません。
そこで最初の一列を登場即破壊して行きましょう。
右図のように画面上でワイドで待機していれば、片側くらいはすぐに壊せるはずです。
回転中型機の登場したばかりの時点では、まだ赤雑魚が現れません。
この出現時間のわずかな差異を利用して、できる限り回転中型機を破壊してゆきます。
ある程度壊してしまえば、後は画面下で赤雑魚の3ウェイ弾を避けていても回転中型機はワイドで処理できるはずです。


「コ」の字型回転中型機+3ウェイ中型機×2地帯と名づけましょう。

回転中型機は、見た目に大きく耐久力もそれなりですが、攻撃は散発的な自機狙い弾に過ぎません。
対して3ウェイ中型機は、3ウェイ弾(特殊なうち方で左右に大きく拡散する)による攻撃です。
この場面では、より危険性の高い3ウェイ中型機の対策を主眼に据えるべきでしょう。

クイズです。
3ウェイ弾とはいかなる性質を持つものか憶えていますか?
2つの特筆がありますが、そのうちの一つは基本に立ち返らないと見落としがちです。
* 1キャラ横に動けば避けられる。
* 自機狙い弾である。(つまり誘導により、任意の方向に撃たせることが可能)
以上の空欄に解答は背景と同色で記してありますので、マウスドラッグで反転させて読んでください。


その有効な対抗策の一つが、右図のパターンです。
そろそろご自身で具体的な行動内容とその必然性を説明できるのではないでしょうか。
クイズとしますので、図を見て必ず解答を考えてから答えを読んでください。
(解答は背景と同色で記しますので、マウスドラッグで反転させて読んでください)

右図を見ながらであっても、これだけのことを説明できたならば基礎は確実に身についている、と断言できます。
勿論、実際のプレイにおいて上述のパターンが完全に実行できることはほぼありえないでしょう。
しかし、シューティングは合理性のみが支配する分野です。
適当に動くのと、原則に基づいた合理的な動きでは、安全性が全く異なります。
よって、机上であっても基礎を理解し方法論を身につけることは確実にプレーヤーの実力を高めてくれるでしょう。


本章では以下の原則を確認しました。


Stage5、道中(2)に続きます。

戻ります inserted by FC2 system