ゲームシステム
本ゲームは体力制で、自機は12.5の耐久力を持ちます。
なお被弾時には弾消し(画面内の敵弾がすべて消える)が発生しますが、無敵時間ほぼないに等しいです。
本ゲームは少々複雑な得点システムを持ちます。
敵本体にあたり判定がないことおよび5倍ボーナスの仕組みも絶妙と思われます。
ステージクリア時には、残り耐久力、撃墜率に応じたボーナス点が加算されます。
基本的に1%につき200点が加算され、90%以降はボーナス点がつきます。
なおボスは撃墜率の対象に含まれないために、0%を記録することも可能です。
100%は1面において偶然に達成されたものです。
本作では自機の火力に比して極めて多くの敵機が登場するために、高い撃墜率を上げるのは極めて困難と思われます。
しかも高い撃墜率を得られる序盤面においても、敵機に倍率を掛けて行くほうが結果としてはるかに高い得点を得られることとなります。
以上です。
詳細な数値が列挙してありますが、とりあえず理解が必要なのは下の2項目のみです。
すなわち体力が一杯の状態では12回までの被弾に耐えることができます。
そしてステージクリア時には6.5発分の耐久力が回復します。
なお本ゲームにおいては、自機は敵機と衝突してもミスとはなりません。
すなわち敵機にはあたり判定はなく、敵弾のみにあたり判定があるわけです。
すなわち被弾時に敵に重なってダメージを与えようとしようものなら、次々に発射される敵弾によって瞬時に撃墜されます。
(弾消しは一瞬で、すぐに次の弾が発射される)
体力によるごり押しを許さないシステムで、私的には極めて高い評価です。
耐久力制というと、違和感を覚えられる方も多いと思います。
かくいう私も、ある程度このゲームをプレイするまではそのように考えておりました。
しかし、このゲームは家庭のパソコンという貧弱な環境でプレイされるわけです。
小さなモニター、テンキーという環境上のぬぐいがたい不備を抱えているわけですよね。
残機制という厳しさは、巨大な縦置きモニターに接近でき、かつレバーという精密操作を可能とする入力装置があって始めて可能となるアーケードゲームならではの要素ではないでしょうか。
もちろん私はどちらか一方を否定する意図はありません。
両者ともに優れた点を持っております。
パソコン上でプレイするには環境上の大きな不利益点が存在する、このことを考慮入れた上で本ソフトは耐力性を採用している。
このように考えればよいのではないでしょうか。
この英断も、私が本ソフトを高く評価する一因となっております。
体力制といっても、本作は耐久力を利用したごり押しプレイは決して可能となるものではありません。
敵の攻撃は厳しく、ある程度のパターン化は必須です。
その上でテンキーの使いにくさによるミスをカバーする耐久力を除けば、その上で許容されるミスは通常のシューティングゲームの2、3ミスにボムを加えたもの程度でしょう。
このバランスもまた、私の高評価の一員です。
その上で、特定の敵機は接近して破壊することによって素点にある倍率がかけられた得点が加算されます。
その倍率は敵機との距離に応じて1〜5倍にまで変化します。
倍率をかけるには敵機にかなり接近することが必要で、5倍をとるには敵機中心部に重なる必要があります。
(さらにこの倍率は、画面の上から2/3程度の高さまでの空間でしかかかりません。)
敵に接近するほど高得点という仕組みは私がこのソフトを高く評価する一因です。
シューティングの基本のひとつに「撃たれる前に打つ」という速攻破壊があります。
そのためには敵の位置を覚え、画面上方で敵を出現即破壊するという必要があるでしょう。
本作で高得点を得ようとするならば、自然とこの要請を満たすことになります。
すなわちそのゲームシステムが必然的にシューティングの基礎に導くわけです。
少々問題と私が感じたのは、通常必要とされる接近程度では2倍の倍率すらかからない点でしょうか。
本作において倍率をかけうる敵は、おおよそ高得点の中型機に限定されております。
この中型機の登場する場面には雑魚などの他の攻撃がからみ、安易に敵機に重なりに行くことはできません。
5倍ボーナスを取るには敵中心部に重なることが必要となりますが、そのためには周囲の攻撃の種別やそのタイミングを厳密に把握することが要求されます。
シューティングゲームの最も重要な要素に、パターン化がげられるのは異論のないところでしょう。
5倍ボーナスを取ろうとするならば、必然的にシューティングの基本を満たさざるを得ないわけです。
ゲームシステムが自然にプレーヤーを基礎に導くわけですから、素晴らしいとしか言いようがないですね。
各ステージボスの破壊時に加算される得点は、通常の敵機とは異なります。
(つまり接近して破壊しても倍率はかからない)
私の推測ですが、ボスの得点はボス打倒の所要時間、被弾数、撃墜率というプレイ内容によって変化します。
撃墜率の高さ、ボス打倒の所要時間の短さ、被弾回数の少なさにより高い評価が得られ、高い評価点がえられます。
私のメモでは最大で82000点、最低で12000点です。
(上限は不明ですが、下限は恐らく12000点で固定されています)
そしてこうして得られた得点に、そのステージ数をかけただけの得点が最終的に加算されることとなります。
たとえば3面においてボスを2万点で破壊した場合、20000*3=60000点が加算されます。
残り耐久力 被弾回数 ボーナス点 12.5 0 30000 11.5 1 18400 10.5 2 16800 9.5 3 15200 8.5 4 13600 7.5 5 12000 6.5 6 10400 5.5 7 8800 4.5 8 7200 3.5 9 5600 2・5 10 4000 1.5 11 2400 0.5 12 800
耐久力の一覧表として便利なので作成しました。
ステージクリア時の画面では、「SHIELD bonus」と表記されています。
なお左の表は一面クリア時のものです。
左からわかるように、耐久力1発分につき1600点のボーナスが加算されます。
ステージクリア後には6.5発分の耐久力が回復します。
したがって端数の0.5発分の耐久力の分だけ、偶数面では左の表からの偏移が生じます。
そしてノーミス時にはボーナス点として10000点が与えられます。
すなわち、12.5×1600+10000=30000点の得点となります。
重要なのは、残り耐久力が6以上ならばステージクリア時に完全に耐久力を回復することができることです。
すなわち体力ボーナスが9600点以上ならば体力は全快してくれるわけです。
撃墜率 ボーナス点 100 70000 99 不詳 98 49000 97 48500 96 48000 95 38000 94 37600 93 37200 92 27600 91 27300 90 27000 89 17800 88 17600 87 17400 ・・ ・・ 以下 1%/200点 0 0
ステージクリア時の画面では、「Shoothing Bonus」と表記されています。
(特に2面なら容易)
しかしながら特別なボーナスは与えられない模様でした。
(ボス時の雑魚も撃墜率の算定対象に含まれるので運が極めて大きく絡む)
99%は残念ながら調査することができませんでした。
90%以上をあげることができるのは、事実上序盤の3面のみではないでしょうか。
(そのためにはどうしても雑魚の撃ちもらしが出てしまう)
ということで、残念ながら本作において「撃墜率」はあまり機能していないパラメーターと評価せざるを得ないでしょう。