文化、競技かるた

2/7
昨日NHKをラジオで聞いていました。
12時過ぎからの、競技かるたの話が大変に興味深いものでした。
自分の聞いた限りでの競技かるたのルールです(詳しいことは忘れたか解らなかった)。
まず双方、競技開始前に10分の時間が与えられ、そのうちにかるたの配置を全て暗記します。
それから競技開始。
歌は最初の数音を聞いたのみで反応、この間0,2秒程度だそうです。
その単語に合わせて、頭の中に地図として(写真のような形で)記憶されているかるた座標を即座に思い浮かべ、手を伸ばします。
ちなみに、練習時には指をしっかりテーピングするそうです。
選手同士の指がぶつかって骨折することがあるからです。
また、膝にはバレーボール用の防具を装着します。
本題に戻ります。
これだけならば、競技かるたは単なる記憶と反射神経にすぎません。
しかし、奥の深さはここから始まります。
たとえば、「ひ」で始まる歌。
「人は・・・・・」
「人も・・・・・」
「日の・・・・・」
と三種類あるそうです。
そこで、冒頭の「ひ」という音だけではこの三種類のいずれかを確定することはできません。
しかし「ひとは」と三文字目までゆけば、一番上の歌であることが確定されますね。
このように、歌を確定することのできる文字を「決まり字」というそうです。
この決まり字は刻々変化してゆきます。
たとえば、「ひと」と続いたとしましょう。
すると、「ひとは」という一番上の歌がすでに取られているので、「ひと」で始まる歌は二番目の物しかありません。
つまりこの場合の決まり字は「と」であったわけです。
すると、「ひ」で始まる歌は一番下の物しか残りませんよね。
このときの決まり字は、「ひ」となるのです。
このように紙の上で考えると楽なのですが、実際の試合においては取られたかるたを常に念頭に置きつつ、変化し続ける決まり手を判断してゆかなくてはなりません。
この決まり文字の判断が一音分遅かっただけで、かるたは相手に取られてしまうのでしょう。
この場合にはかるたの枚数がある程度少なく限定されているのでますます決まり文字の判断がシステマティックになりますよね。
瞬時の判断力の世界です。
(もちろん、歌の暗記とかるたの配置の正確な記憶を当然の前提としたうえで成り立つ駆け引きですが。)
かなり、ビデオゲームに近いと思いませんか。
ミスタードリラーとか、犬福の早押しに酷似していると思うのですが。
(もちろん、競技かるたのほうが奥は深いと思います。)


戻ります
inserted by FC2 system