自然科学、宇宙人

4/1
とうとう新年度。
新しい年度の始まりということで、床屋に行って来ました。
そういえば、床屋って差別表現だそうですね。
文字通り、床商売を意味するのでしょうか。
床屋といえば、自分はだいたい「一月伸びた分くらい切ってください。」と頼みます。
1月分だと、だいたい1cmくらいのはず。
ところが必ず切られた紙5cmくらいあるのは一体どういうわけでしょうか。
床屋さんは切りたがりです。
久しぶりに早く帰って、まるみえ(たけしの日テレの番組、自分が見る数少ない民放番組)ヲ見ようとするとお休み。
しかしかわりにテレ朝でテレビタックルの特番をやっていました。
超常現象肯定派は、たま出版社長、火星人からラブレターをもらった秋山さん、などなど。
否定派は大槻教授。
(あの肯定派の生物研究家って、名前を変えているけど並木とかいう名であやしい本を書いていたひとですね、たぶん。)
ときどきやっていますが、いつも通り大笑いしました。
特に宇宙人関係のたま出版社長の暴走ぶりがたまりません。
今回の目玉は、地球乗っ取りを目指す宇宙人「レプチュリアン(は虫類人)」
政府要人になりすまし、政治を操っているのだそうです。
ダイアナ妃はイギリス王室がレプチュリアンであることを暴露しようとしたために、彼らに暗殺された。
(なかなか面白いのですが、宇宙人の存在を公表しようとしてケネディ大統領は暗殺されたという説のレッサーバージョンですね)
ジョージブッシュ大統領は、レプチュリアンである。
先のニューヨークのテロはレプチュリアンの仕業である。
しかもこの説を唱えているのは、元BBCのキャスターだそうです。
(そういえば、ラエルもジャーナリストだった。)
こういうばかばかしいのって、自分大好きですね。
それにしても、話の大枠においてユダヤ陰謀論と大差ないので想像力の乏しさを感じないでもありません。
またしてもおきまりの如く登場したのは、シュメール人は宇宙人に作られたという説。
「我々は天から下ってきたものに作られた」との伝承が登場。
そしてこの「天から下ってきたもの」がレプチュリアンなんだそうです。
私以前にぜんぜん違う本で、同じシュメール伝承の「天から下ってきたもの」は魚類人だという説を読んだ記憶があります。
またしても、想像力がないねえ、と思いました。
悪いけどこの程度の説なら、自分だって1時間ぐらいで3つは作れます。
「天から下ってきたもの」=宇宙人という発想なんですが、これもありふれすぎです。
自分がこの説を初めて聞いたのは、聖書の「エロヒム」=第五惑星人であるという五島勉さんの本です。
シュメール文明は何の前提もないところから突然に高度な文明があらわれた、だから宇宙人に作られたものだというおきまりの論理展開が持ち出されます。
疑似科学者が必ず持ち出す説なんですが、エジプトにしろシュメールにしろ前提となる文明の発展段階の遺跡とか資料とかを見ようともしないのでしょうね。
そうやって、神話や伝承、遺跡の都合のよいものばかりをとりあげるんです。
この手の説は、ある程度のバリエーションを知ってしまうと全てその構造と論理構成が見えてしまうんです。
これは、このような説を書いている人間が馬鹿ということですね。
私は宇宙人や超常現象を頭ごなしに否定するつもりはありませんが、現状の説はどれも耳を傾けるに値しません。
(でも大好き)
あの疑似科学者達は、立証責任という概念を理解するべきです。
通常と著しく異なることを主張する場合、主張によって利益を受ける場合。
この場合にはその事実を主張するものが自説の正当性を立証しなくてはいけません。
わたしだったら、人類は犬福星人によって想像されたという説をぶちまけてやります。

4/2
昨日の書き忘れ。
あの宇宙人論者たちが問題なのは、「わたしの説が間違っているならばそれを指摘してみろ」と立証責任の転換をはかっている点です。
彼らは間違いを指摘させるのではなく、自説が正しいことを証拠を積み上げて指摘しなくてはいけないのに。
この点は社会思想社の「奇妙な科学」に詳しいので時間がある方はお読みになることをお勧めします。


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