自然科学、生存戦略

9/10
忙しいにょ、と犬福が泣いています。
最近は恐ろしく疲れるので、帰宅速睡眠、午前4時起床、という生活が続いております。
本の感想でも少々。
トンボが2匹連なって飛んでいることがありますよね。
あれはトンボの交尾なのですが、それは実はロマンチックでも何でもないというお話です。
実はあのトンボの雄は、メスを押さえつけて、メスが直前に交尾した雄の精子を掻爬しているのだそうです。
その浄化率は9割程度であるとのこと、すごいですね。
私は別にドーキンスの遺伝子説(生存競争の主体は、一つの生命体ではなく、ここの遺伝子であるとの説)にくみするわけではありません。
(でも「利己的な遺伝子」は発想という点では大変に面白いので一読をお勧めします。)
ただ、自分の遺伝子を後生に残そうとするたくらみは大変に興味深いものがあります。
例えば女王アリ、単なる生殖機械として周囲のアリに利用されているとの理屈も十分になり立ちうるわけで。
人間の場合では、子の生育期間の長期化という要因からつがい形成期間を長期化する要請が生じ、そのために愛情という感情が発生し、性器周辺の感覚受容体の数が大幅に増加という結果がとなりました。
発生の由来が生存競争上の必要であったことは、「愛情」そのものの価値を低めるものでない、事は明言しておきます。
「ナウシカ」が言うように、いかなる理由で生まれたにせよ、生命はそれ自体として価値があるわけです。


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