政治、拉致

9/17
小泉首相が金正日(きむじょんいるで一発変換という驚き)軍事委員長と会見してきたそうです。
偉大なる首領様が(このように書くと、怒首領蜂のようです)拉致問題を認め、素直に謝意を表したというのはなかなか意外でした。
不審船問題にしても、一部の軍の暴走と問題の存在を認めたそうです。
「一部の暴走」というのは大変に都合の良い方便でそれは嘘だろ、とも思うのですが、事実だとすれば彼の権力掌握に疑問がもたれます。
金日成の死後4年間の喪に服したのも、軍の掌握に期間が必要だったからでしたよね。
ひとつ気になったのは、NHKを初めとして(まだましですが)民放各局がやたらと「拉致問題」ばかりを取り上げていることです。
大事なことは日朝関係の正常化と東北アジアの安定でしょう。
拉致はそこから生じた一つの問題に過ぎないはず。
このように些細かつ視聴率の上がりそうな問題ばかり取り上げると、そのメディアの良識が疑われる事になるはずです。
もっとも日本の民放に良識を期待する人間など存在しないと思いますが。
ただ、あの拉致で死亡された方のご両親はあのように仰る資格があるのですよね。
あからさまに国家政策の犠牲にされた訳ですから。
私だって小泉首相と同じ立場に立たされたなら、拉致問題は程々にして関係の正常化を最重視するでしょう。
問題の方々でさえ、しかるべき立場に立ったならば同様の判断を下されるはず。
理性的にこの結果が明かであるだけに、ますます割り切れないものを感じられるのだと思います。
大局的な国家政策の前に犠牲となる個人の問題。
正義の貫徹はますます大きな犠牲を生むことが明かであるという、数量的判断の前に少数の命は放棄されざるをえません。
この不正を如何に理解するべきなのでしょう。
金銭賠償という以外に、いかなる対処法があるのでしょうか。


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