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「ハリーポッターと賢者の石」のDVDを借りてきて見ました。
決して積極的にこの作品を否定する意図は無かったのですが、今まで触れる機械が無いままでした。
なんといってもあの恐るべき巨大な字に、すかすかのハードカバーで1900円はちょっと。
目の悪い方には素晴らしい配慮なんでしょうが、2時間程度で読み終わりそうな本にあの値段をだす機にならなかっただけのことです。
今回はレンタルビデオの会員証更新のついでに、借りてみました。
まず最初にひとこと、素晴らしいです。
なんといっても、秀逸なCGという要素はここで無視するとしても、ここのファンタジー考証が素晴らしいですね。
やはりファンタジーとは、ある程度コンピューターゲームと密接な関係を保たざるを得ないのでしょう。
あのゲームでみたこの呪文が、といった感動が要所要所に詰め込まれています。
以下少々それを列挙してみましょう。
などなど、挙げて行くと隅から隅までニヤリとさせられるものばかり。
最高位のシーフでなければ開けられなさそうな鍵の仕掛けが見られます。
(ウィズ6だと、ベラの部屋に続く4重ロックに相当するでしょう。
高位のマジックユーザーのスペルブックには、何らかの防衛手段が講じられています。
たとえば、その資格のないものが読むと発狂する、単なる文字の羅列にしか見えない、などなど。
本作ではケルベロス、その出典たる「オルフェウスの冥府くだり」の場合と全く同じでした。
製作された方の知識と細やかな遊び心が感じれれ、大変にうれしくなります。
正確には「staff」と「wand」は違うものでしょう。
本作ではワンド屋があったりして、スタッフとはしっかり別物が並んでいます。
ワンドは振るだけで効果を発生するあたり、ウィズ6と同じです。
少しばかりアクション要素の入ったゲームでは、とてもよくみかけますね。
本当にすごいですよ。
ちなみにストーリーのほうは、いかがなものでしょう。
恐ろしく「いいもん」と「わるもん」がはっきりとしています。
「さいとうたかを」氏のマンガのように、顔を見るだけで解ります。
可もなし、不可もなし、といったところでしょう。
本作は間違いなく、そのディテールを楽しむ部類に属するものと思われます。
「ドラゴンランス」にでてきたクリスタニティのエルフの「太陽の評議帳の塔」はこれだ、とまさに感激した場面なんて、CGヲ駆使した映像美のなせる業です。
ファンタジーに詳しい、と自負する人間が見ても十分に満足できる水準であると思います。
ちなみに原作のほうはいかがなものでしょう。
実はもっと複雑なストーリーが楽しめるのかもしれません。