自然科学、海洋深層水

12/19
皮膚科に行きました。
乾燥による肌の炎症と絶え間ないかゆみ、これが症状です。
目的は、抗炎症剤をもらうこと、薬を塗ればかゆみは収まります。
かゆみは痛みよりも辛いですね。
そろそろ花粉の飛び始める季節、春とは憂鬱なものです。
報道によれば、子供のアレルギー(アトピー性皮膚炎、花粉症、喘息)が増え続けているとのこと。
それだけ東京の空気は汚いですからねえ。
上の3症状の内の2つを兼ね備えてしまった私でした。
薬局に処方箋を持って行くと、待合室にありました。
「ご自由にお飲みください。」という海洋深層水です。
生まれて初めて飲みました、ちっともしょっぱくないのですね。
最近はこの科学的根拠のないものが、多いに流行している模様です。
ビールとかまで、海洋深層水使用を売りにしていますね。
一番びっくりしたのは、何気なく買った朝鮮漬けまで海洋深層水を売りにしていること。
あくまで概論ですが、どうやら日本では流行というものの影響が極めて大きいこと。
マイナスイオンも同じですね。
メーカーの方も、それに意味がないことは重々承知の上でやっていらっしゃるのでしょう。
販売促進のためなら、それも仕方のないことです。
問題は消費者の側ですが、実はこれもマスコミが騒いでいるだけなのかもしれません。
マスコミの方だって、自分が馬鹿なことをやっていることは十分に解っているのでしょう。
さわがないと仕事がないですから、これも仕方のないものです。
そして消費者そのものは、「星占い」と同じで一切の合理性がないことを承知の上で、単に気分を買っているのかもしれません。
以上のように考えると、かなり虚無的ではありますが、それなりの首尾一貫性を見いだすことができます。
この程度の自然科学的良識は、あらゆる国民が所持していると願いたいところ。
海洋深層水ですが、ミネラルが多量に含まれているのは事実でしょう。
ただ、いきなり鉱物イオンを摂取したところで、人間はそれを同化して利用できるのかというとかなりの疑問が付いてまわります。
他の生物に含まれるもの(アミノ酸に同化されているなど)でないと、人間の利用効率は著しく下がるはずです。
やはり栄養素は、食べ物から取らないといけないというのは否定しようが無いところ。
そういえば海洋深層水って、浅瀬と代わらずバイキンだらけだそうです。
それだけミネラルな豊富なら、それを菌類が見逃すはずがありません。
強酸性や高圧さえものともしない菌類がいるのですから、たかが数百メートルの深海など天国のような環境でしょう。
自分がこの手のイメージ商売で嫌いなのは、科学的事実に反するウソをついて平気な顔をしている点です。
そのウソに騙されない程度の教養は、やはり必要と思うところ


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