文化、世界ふしぎ発見

3/10
私は大抵、TBS系列の「世界ふしぎ発見」なる番組を視聴しております。
何が面白いのかといわれると、大変に微妙なところ。
紀行+歴史ものという大方の番組の嗜好性が私のそれに合致しているということもあります。
しかしそれ以上に、「野々村真」氏の(計算ずくとしか私には思われない)ボケぶり、坂東エイジしと黒柳徹子氏の掛け合いなど、そちらのマンネリズムを楽しんでいるという方が正確かも知れません。
「水戸黄門」のごとき、決定論的展開(予定調和という語は、私はその意味において安易に用いるべきではないと私は感じます)がすべてでしょう。
この番組で見事なのは、そのクイズのないよう編成という要因も大きいです。
一言でいうと、クイズと他のレポート内容が全く関係ない、といってよいでしょう。
私は娯楽番組としては、これが正解だと思います。
これがもしも純粋に知識を問うものであった場合、そこに勝ち残るのは知的優位にたつもののみ。
きわめて冷たい世界です。
このあたり、「犬福」などクイズゲームをワンコインクリアまでやった私であるからこそ強く感じます。
クイズって、知識を問うものではないのですよね。
現にクイズ王といわれれる人の知識なんて、体系のない乱雑で不正確な知識の集積体のはず。
わずかな専門知識の前には風の前のチリに等しいものです。
で、話題が不思議発見に戻ると、この番組のクイズの内容はほとんどが考えて正解の出るものではありません。
知識も大して役に立たない場合が多い。
であるからこそ、真君が活躍したり、黒柳さんが不正解だったりするんで面白いのです。
(黒柳徹子氏の知識は著しく偏っていると思いませんか。彼女はかなりの博識ですが、自然科学関係はほとんど無知ですよ。だから面白いのですが。)
言ってみれば正解することに意味はない。
答えの意外性と、それに至る過程が面白ければ十分。
あとは我々は正解を記憶にとどめておけばもう十分、番組を視聴する意味はあったというものです。
で、今回の土曜の不思議発見、珍しく私はパーフェクト取れました。
知識だけで十分な問題がすべてという、非常に珍しい回でした。
たまにはこういうのもいいですね。
・第一問。
(今回はタヒチ特集)
世界的に、取引単位が「匁」(もんめ)であるタヒチの重要物産は何か?
正解、真珠。
日本人が戦後南洋諸島に養殖技術を広めたから。
・第二問。
江戸時代に日本に大量に「鮫皮」が輸入されたが、その用途は何か?
正解、刀の柄。
鬼平犯科帳に2,3度言及がありました。
・第三問。
椰子の実の繊維から作られる日用品は何か?
正解、たわし。
昔学研マンガ「発明発見のひみつ」で読んだ。
まあこのように、文字で書くとあっけないですが、番組は面白いなあと。


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