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ここ数日、阿刀田高の本ばかり読んでおりました。
古書店で100円のものを大量購入してしまっただけのことです。
ちなみに、氏は私のお好みの作家。
魅力の一つに、その頭の悪さがあります。
ここで私のいう「頭が悪い」というのは、発想がばかばかしくて笑えるという意味。
それを支えるのは高い知性であって、(本当の馬鹿ならば目も当てられない)、彼は特に古典の知識が豊富。
ナンセンスを解するには、ある程度頭脳がないとね。
もう一つの魅力は、そのプロフェッショナル根性。
同じネタは何度も(4回くらいは軽い)使いまわし、無意味な紙面稼ぎが多かったり。
しかも筆者自らそれを公言して、読者も「またアレか」と、楽しんでいる節があります。
そこで、面白かったものを少々転載。
「江戸禁断らいぶらり」から、江戸時代の川柳です。
「朕はもう、崩御崩御とのたまえり。」
(孝謙天皇が道鏡とお戯れの場面)
(現代語に訳しますと、「ああっ、死ぬ死ぬ」もしくは「いく、いく」というやつです。)