政治、拉致

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昨今の拉致報道で思うこと。
ニュースを見る限りでは、被害者の親族の方々は相当程度に強硬な主張をなさっているようです。
当然に直接の当事者ですから、そのような主張をなさるのは理解できます。
それに主張の役割分担という見地からも、どなたかが強硬意見を出されることは必要でしょう。
ただ、いささか一部の方々の主張が現実味をあまりに欠いているように感じられます。
それが不快であるというわけではありませんし、私は当然に拉致問題は解決されるのが正義にかなっていると思います。
ただ、そのために必要なのは、拉致は解決されるべきという運動に対する一般の支持でしょう。
一般の支持があってこそ政治がその方向に向かうというのは、政治過程と投票行動における市場原理の表れというものです。
あのような態度をなさっていては、一般の支持はそのうちに遠ざかって行くとしか思われません。
この場合に拉致の直接の被害者と、その解決を目ざす団体が異なるという視点は重要でしょう。
超強硬な方々自身が不利益をこうむるのは責任原理として当然なのですが、本件の場合は影響を受けるのは現実に拉致にあった方々です。
逆に拉致問題解決が難しくなるのではとしまうのではと、あらぬ疑いを抱いてしまいます。
現実を見据えた賢明な方針を採用頂けたらなあと、思わないでもありません。
でも自分の場合を振り返っても、当事者はかえって大局を見渡せないものですよね。


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