宗教、月経

9/10
本日面白いことを知りました。
ユダヤ教では、生理中の女性は(一般には)不浄とされ、家族であっても物理的接触は避けるべきものとされています。
この点の解釈についてです。
性および生殖は、聖なるものである。
故に、生理中の女性は神の聖なる働きが現れている期間であるから、ゆめ軽々しく扱われるべきではない。
文字通り、「聖別」されるわけで、日本の民俗学で言うところの「ハレ」の状態にあるわけです。
彼女は聖の状態にあるが故に、日常(ケ)に生きる他者は触れてはならない。
これが本来的な意味であり、教学上では通説なのであるそうです。
ちょっと、自己の地平が拡張された瞬間でした。
生理中の女性の隔離は女性蔑視と人権侵害だと思っていたのですが、真意はその逆だったようです。
現実には、その真意が認識されずに女性抑圧システムとして機能しているわけですが。
私はデズモンド・モリス氏の著作(「パンツをはいたサル」等)を読んで、一神教は女性抑圧原理を大いに含んでいると考えていたのです。
しかし、どうやら誤りであったようです。
モリス氏は学位とキャリアを持つ歴然とした学者であり、かなり広範な知識を持つ人物と私は思っていたのですが、意外な分野の認識がかけていたようでした。
この世の知識は膨大ですなあ。
人間一生勉強しなくちゃだめだにょ。


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