宗教、エホバの証人

10/7
本日、書店にて面白いものを購入しました。
「ゆがめられたキリスト」と題するパンフレットが150円。
すなわち、エホバの証人、モルモン教、原理運動の解説を、カトリックの側から行ったもの。
(異端を定義するため自らの根幹を明らかにしてあるところが名著)
我が大学でも「統一原理」と「民青」が、一般学生とは遠いところで戦っていたなあと、懐かしくなりました。
(「民青」とは「民主青年同盟」という共産党の下部組織、ちなみに「大民青」は「大日本民族青年同盟」)
彼ら自身、お互いの相違は理解していなかったようで、教室内にまかれる互いの誹謗中傷ビラは無知。
これでは発展がないものと、少々研究してみることに。
(私マルクスは理解してません、犬福なので馬鹿)
なかなか興味深いので、ここに概要を。
「奇妙な論理」(かつて社会思想社から)をお楽しみの方なら、きっと面白いはず。
本日は、「エホバの証人」から。
まず些事から。
創始者はペンシルバニア州生まれの「チャールズ・ラッセル」。
妻に離婚訴訟を起こされ、ガン治療の万能薬を売り出し、エジプトのピラミッドの計算から未来を予測した。
地獄の恐怖から独自に聖書を研究し、己の教義を確立した。
彼は世の終わりを確信し、キリストの再臨を1914年と予測。
彼の予言の信者は、その予測に基づき財産を売却したが、世の終わりはなし。
信者から訴訟を起こされる羽目に。
彼はその前に死に、彼の弁護士が2代目の主導者に。
彼の独自の計算に基づき、キリスト再臨の予定は1918、25、30に移行。
(現在の最終的再臨の予定は、1984年になっているらしい)
再臨のキリストとともに復活するアベル、ノア、アブラハムのために信者から金を集め、豪華別荘を建設。
高級車まで用意して、自らそこに住んだ。
3代目の現指導者が「ナサンクノール」
上記別荘を売却し、現在の膨大なパンフレット配布体制を築いた。
また、独自の聖書の翻訳を完成させるが、謙遜ゆえに訳者の名は明かされず。
次いで教義。
キリストは1914年に再臨し(霊的な姿なので見えない)、千年王国が始まった。
そして千年王国は、2914年まで続く。
(聖書における「千」は無限に多いことを示すシンボリズムであり、具体的な数ではない)
エホバの証人以外(国家権力、経済界など)はすべて「サタン」の手先であり、最後の戦いのために戦力を整えている。
(故に彼らは国家公務員にはならない!らしい)
最後の戦いの後には、キリストともに宴の席につき、「天的大国」の相続者が決定される。
その数は14万4000人と、黙示録に記される。
(この数自体も、12*10000というシンボリズムであるが、それが文字通り採用されている)
エホバの証人の信者自体が14万4000人を上回っており、入信しても救われない人が多いことが、教団内の大問題となっているらしい。
彼らにとってキリストとは、大天使ミカエルであり、生まれたのは12/25ではなく、10/1である。
(ちなみにカトリックはキリストの出生日を確定していない)
まとめ。
彼らは「聖書」を文字通り受け取っている点で、原理主義と同じ。
天地は1週間で創造され、人間はチリから生まれたので進化論もだめ。
彼らが使う聖書も、自らの都合のよいように独自に解釈されたものである。
個人的見解としては、己のみが救われるという選民思想を核にすえる点で、普遍的宗教たりえない。
明日は、統一教会、モルモン教の予定。


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