宗教、統一教会

10/8
道路公団の総裁の解任にも、聴聞の機会が与えられる手続き保障は素晴らしいものですね。
彼個人の行為とは別に、制度そのものには感心させられます。
マックスウェーバーによる官僚制のメリットの一つが、政治からの影響の隔絶であったことを思い出しました。
ついでに、狂牛病の牛が見つかったそうで。
この病気には結構関心があります。
一番面白いのは、たんぱく質からたんぱく質への情報伝達が行われている点。
核酸からたんぱく質(正確には、DNAからRNAですが)への一方的情報伝達という、セントラルドグマが破れている点が不思議というか、恐ろしいというか。
いかなる形で、プリオンは自己複製するのでしょう。
我等の身体の蛋白が突然にプリオンになったら、と思うと相当怖いです。
・昨夜の続きで、今回は「原理運動」。
世界基督教統一神霊協会が正式な呼称。
創始者は、平壌生まれの「文龍明」。
(自身の教義では、龍=サタンなので、文鮮明に改名)
16歳の復活祭の日、イエスからの「2000年前の私の使命を全うし、人類を救済せよ」との啓示を受ける。
(ちなみにこのとき、イエスはヘブライ訛りのある韓国語で話しかけてきた!)
1941年から43年まで早稲田大学に留学したと自称するが、実は早稲田工業高校であることが判明している。
その後ソウルで職を得、「金百文」氏の弟子となる。
「金百文」の教えは、「血わけ」の宗教であり、それはセックスを支柱とする教えであった。
平壌では女性問題で告訴されて2度投獄され、(啓示により)アメリカにわたってからは脱税で投獄される。
(勿論、協会ではこれを迫害と主張している!)
・教義
神は、「陽性」と「陰性」を合わせた「中性」であり、それが三位一体。
(聖書の本当の意味は文鮮明のみに啓示され、一般人には解らないことになっている)
・原罪
神はアダムとエヴァを造ったが、二人は神の許しがあるまで結婚してはいけなかった。
しかしエヴァはだまされてサタンと性交し、次いでアダムと性交した。
そうしてサタンは人類を支配し、神の計画はむなしくなって人類は楽園から追放された。
(原罪は遺伝するらしい、なぜにセックスが罪なのかは不明である)
・復帰原理
神は人類の救いのためにイエスを送ったが、イエスは十字架で殺されたので失敗に終わった。
(神によるイエスの使命は、セックスにより正しい人類を生み出すこと!)
そこで神は新しいメシアを送る必要に迫られた。
文鮮明の解釈によれば、メシアは1917から1930の間に韓国に出現するらしい。
(明らかに自分のことをいっている)
そして彼は、日々の営みに励んで、子孫を増やすことによって、原罪から無縁な完全な人類を作り出す。
いくら彼が精力絶倫でも、人類救済には不足である。
そこで彼の定めた男女が結婚すれば、そこから生まれた子は原罪を負わない。
これが集団結婚式である。
・感想
何故にそこまで性交に教義の焦点が当てられているのか、理解に苦しむところ。
教義の実践は楽しそうですが、朝から晩まで宗教的勤行に励んでいればどうなることか。
最初の一月くらいは楽しそうですが、そのうちに虚しくなって1年は続かないような気がします。
その虚無感に打ち勝てる文鮮明氏は、ある意味超人なのかも。


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