宗教、バベルの塔

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感動したもの。
= サイト名未定 =
を閲覧していたとき。
(2ちゃんねる・レゲー板のネタスレッド「ゲームの理不尽な点を強引に解釈するスレ」を整理したもの)
その中のドラクエの項目。
ゲーム内の世界の人が皆同じ言葉を話すのはどうしてですか?
544曰く、「あの世界ではバベルの塔が作られなかったからです。」
このウィットの利かせ方は、賞賛に値しますね。
たかがジョークでも知性の輝きが現れてます。
私もこういう機転の利かせられる人間になりたいです。
バベル関連で言うと。
上のネタが分からない場合にも備えて、一応概略。
むかしむかし、人々は考えました。
天に到る塔を作って我々はそこに集い、我々の名を高めようではないか。
そこで人々が集まって塔を作り始めました。
それを見た神様は、人々の言葉を乱したのです。
次の日から、人々はあい互いに異なる言葉を話すようになり、それぞれが何を言っているのかわからなくなりました。
こうして塔の建設は放棄され、人々は世界に散っていったのです。
以上。
どうでもよい知識としては、こんな感じ。
「バベル」とは「乱す」という意味。
イエスの死後50日目に弟子たちに「炎の様な舌」が下って世界各国の言葉で福音をとき始めた逸話は、バベルの塔の逸話との対照を意図して脚色されたとか。
以上。
バベルの塔の逸話は、実のところは人々が「別々の言語」を話すようになったわけではないそうです。
(勿論この逸話自体が古代流通した神話であって事実ではなく、その意味解釈に本質がある)
人々は「同じ言語」を話しているのに、お互いに何を言ってるかが分からなくなった。
ということらしいですね。
人々が嘘や利己心に凝り固まって、他の人のことが全く分からなくなった、分かろうともしなくなったということだそうで。
相互不信と自己閉塞を主題としている点において、「バベルの塔」と「エデンの園」の神話は実は同じなんだそうです。
(エデンの知恵の実も、あの馬鹿夫婦でお互い責任のなすりあいしてますよね)
この意味は犬養道子氏に教わったのですが、この点では実に彼女はいい本を書いてるんです。
ともかく、バベルの塔の逸話、同じ言葉を話しつつ分かり合えないって、まさにわが身のことか。
偉大な文学ですよ。


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