自然科学、着床前診断

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受精卵着床前診断なる報道が為されているようです。
診断の結果により、受精卵を着床させるか否かを決断するそうで。
人工流産施術の要否のみであって、羊水診断などと本質は同じなのですか?
確かに非常に恐ろしいことではあると思います。
適用が限定されるべきとされる筋ジストロフィーの患者からすればこんな感じ。
自分と同等の症例を持つ胎児(含む受精卵)は堕胎されてしまうわけですか。
つまりお前は死んだほうがいいと。
でもこれが一般論として成立するのかどうか、疑念も在ります。
先天障害により、生まれないほうがよかった、死にたいと思ってらっしゃる方だってたくさんいるでしょう。
倫理問題の焦点となるのは、人間そのものの価値なるもの。
その立証は、何らかの形而上学的命題を持ち出さない限りは不可能ではないかと思われます。
むしろ、男女産み分け程度の理由で抹消される価値のないものであることを前提とすべきかと。
その上で、無価値であるが故に、人の価値の遵守をだと同意想定したことを明確にする。
そしてその保護基準を煮詰めて行くのが、分かりやすい方法だと私は感じます。
憲法の人権論と同じ議論なんですが・・・・
見方を変えて生物学的視点に立てば、こんな感じですか?
先天障害として排除された因子は、実は特定疾病に対する唯一の抵抗因子であったりとか。
遺伝子プールの多様性のために、人の選別はされるべきではない。
この命題は真実だと思うのですが、そのために価値があるかどうかもわからない障害を一生負わされる人にとっては不公平。
(この一文はひどく差別的)
もともの種全体としての議論が人権論と両立するはずがないわけで。
ところで、それ以上に重大な事項は、「経済的理由」に基く人工流産の多さではないかと感じられるところです。
今回の着床前診断は氷山の一角でしょうが、総量としては中絶の1/1000あるかないかでしょ。
望まれない妊娠を減らすことと、その必要のない社会を目指すこと。
着床前診断の是非よりも、これがより本質的な問題ではないかと思いますにょ。
どうも、この議論は偽善のにほいがします。
閑話休題。
未来社会予測。
着床前診断にて。
医者、「このお子さんの場合、将来ホーケイになる確立が8割です。堕胎をお勧めします。」
(ちょっと南国ふう)
こう書くと「そらみみ」風ですが、実際ナチスってこれに近いことやってたんですよね。


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