国際、USA

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それにしても、ラムズフェルドってひどい。
イラクの生物化学兵器問題につき、もともとイラクには存在しなかったのではないかという質問。
それに対し、「確かに未発見であるが、不在の証明は為されていない。」との回答。
にょー。
立証責任の転換、と形容するのがもっとも適切なのでしょう。
分かりやすい例では、こんな感じ。
のび太の自身の所有物の返還請求がジャイアンに為されます。
ジャイアンが殴ってこう叫びました。
うるせえ、お前のものは俺のもの、俺のものは俺のもの。
それ(請求対象物)がのび太のものであることが証明できたらかえしてやるよ。
むちゃくちゃな理屈ですが、ジャイアンはいつもこんなの。
この場合では、ジャイアンがのび太から取り上げたのだから、ジャイアン自身が自己の所有の権限を証明することが必要です。
それを逆に、のび太が自身の所有権を証明できなければ返還請求ができないとすれば、あまりに不条理でしょう。
しかも所有権の存在を証明するのは困難を極めます。
(所有権がないことの証明は、他者の所有権なり反例を挙げればよいので極めて容易)
一般に、「なになにでない」という否定の証明は困難です。
だって、たった1グラムでもサリンがあればもう不在証明は否定されちゃうし。
(そのうち米軍、自分で持ち込んでイラクに化学兵器の存在を捏造するような気がする)
上のラムズフェルドの事例は、このジャイアンの場合と同じです。
勝手に他国を侵略したことの非難を受けて、この様に回答しているからです。
「相手国が悪くないことを証明できないなら、この侵略は正しいのだ。」
最低です。
化学兵器の存在の挙証責任を負うのは米国です。
それが見つからない以上は存在しなかったとみなすしかない。
実情がどうであれ、万人が了承できるのは証明されたこと事情のみなのに。
これが手続き的な正義というものです。
挙証責任は、その証明対象事象によって有利な立場に立つものが負担するのが原則である。
当然ラムズフェルドはこの言明を知識としては知っているはず。
あの役職に就く学歴経歴から考えれば、この原則を知らないということはまず考えられません。
知った上でやってるのだから、どうにもなりません。
挙句の果てに、フセインの隠れた穴だけで何千人も殺せる兵器を隠せると話題の挿げ替え。
政治家になるには、話題挿げ替えスキルは必須ですな。
まあ、ラムズフェルド氏だけの問題ではないけど。
新聞読んでると、ブッシュ氏は40歳のときにテレビ伝導士の説教によってアル中を離脱できたとか。
そのときに、「生まれ変わり」を体験しているのだそうです。
(この「生まれ変わり」の翻訳前の英語の単語は何か興味がある)
まあ、原理主義者(福音派)を支持層に取り込むために後から作った逸話の可能性も高いですが。
米国では聖書の文句は「一字一句文字通りに真実である」と信じている人が31%だそうです。
(この数値の出所信憑性は不明)
この一軒聖書を尊重するかに見える原理主義が、実はもっとも聖書を都合のいいように改竄しているそうですね。
(この言明は、昨日の田川健三氏の指摘です。)
矛盾だらけの古代の文書であるが故に、文字通りに信じるといいつつ結局都合のいいところを抜き出しているだけで。
タリバーンと何らかわるところがない。
ともかく、米国って病んでると感じるところが多いにょ。


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