政治、市町村合併

4/25
「郡内の合併をすすめる会、会長稲田豊光」氏名義のビラが舞い込んで着ました。
私の居住自治体は、合併問題でもめた挙句に法定協議会から離脱した経緯があります。
(詳しくは3/9参照)
この問題に関するもので、以下少々引用してみます。
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合併協議会離脱は小杉町民と地域のための妥当な判断だと、私たちは考えます。
・「射水広域圏合併協議会離脱」の小杉町の判断について。
いまの小杉町議会は、合併について最終判断をするものとして昨年四月の町議選において洗礼を受け、土井町長も11月に再選されています。
(中略)
・自治会長などのあり方が問われています。
住民は自治会長に合併問題の判断を頼んだことも、また相談されたこともありません。
にもかかわらず一部の自治会長が、私的な見解を自治会の見解のように表明されてきたのは遺憾であります。
(中略)
・一部の自治会長が。町長と町議会の判断を遺憾とし、住民投票を求める運動を、それぞれの自治会で提起されました。
(中略)
そもそも住民の間で大きく意見が分かれている合併問題で、自治会や町内会が一方的な立場で運動を進めるべきではありません。
一部の町内会からは、「こんな文書、見たくもないし次の人に見せたくもない。それでもまわさないといけないのか」という苦悩の声が伝わってきています。
・住民の意見ではなく数の追求?住民投票を求める署名運動。
少なくない地域で、自治会や町内会などが認めたかのようなやり方で署名運動が進められ、住民の自由な意見表明が困難となっています。
「朝会議員が4人も来て、自治会の決定打と迫られた」
(中略)
「断ったら、ドアをばたんと閉められた」などなど
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以上引用でした。
頭の悪い文書の場合には、それをかいた人間の知性が低いとみなされるだけである。
この基本的な認識が、この文書製作者には欠落しています。
欠落しているが故にこそ、このような愚行に出るというべきか。
「洗礼」という後は、著しく適切でないです。
新聞の「洗礼」という語自体が憲法的無理解の上に、何も知らない宗教用語を当てはめただけ。
さらに今回は、その表現をとってきただけだろう。
素直に、「町民の信任を受けた」と表記するのがよろしい。
次に、「一部の自治会長」などという表現の連発。
対象を不明確化すれば自身の主張が妥当な表現となるだろう思っているのでしょうか。
信じがたい偽善と品位の低さの現れです。
publicな問題に関し、その自治会長は表現の自由にしたがって彼の見解を表明したのです。
ならば彼は当然にそれに伴う責任を了承しているのであって、当然に実名を挙げて反対意見に対峙させられるべきです。
それをこのようにこそこそと、「一部の・・・」などと対象を特定することもなく、筋の立たない批判を繰り返しているだけ。
こそこそと陰に回った陰険なふるまいです。
そのようなことを為す人間は、対等に語り合う価値がある存在と認識されることがない。
つぎの、署名集めの批判方法。
その真偽の程は私は知りません。
しかし一部特殊例を全体に当てはめる手法が、著しく不当なものであることだけは犬福でもわかります。
それより何より、この文書の最大の欠点はここにあります。
冒頭に「合併協議会離脱は妥当である」との価値判断があります。
しかるに、その論拠が一切記されておりません。
自身の主観を述べ立てて、反対者を陰湿にけなしているに過ぎないのです。
こういうものは、世間一般では「自慰行為」と呼ばれます。
何所に合併協議会離脱が妥当なのか。
協議会を離脱せずに新湊市を含めた5市町村で合併した場合。
新港をのぞいた4町村(大島町・大門町・小杉町・下村)のみで合併した場合。
この両者を比較した上で、4町村合併がどう優れているのかを論じる。
最低この程度の事はやらないと、説得力が皆無です。
ビラのあまりの頭の悪さに、少々驚いた次第でした。
ただ、問題はこのビラが本当に「郡内合併をすすめる会」の作成したものであるかが解らない点。
もしかすると、会長の稲田氏は勝手に名義を使われただけという可能性があります。
以前足立区にいたときには、選挙前に誹謗中傷ビラが入るのは日常茶飯事。
その中に、共産党が他党を中傷しているように装って、共産党の品位を貶めることを狙ったのが明確なビラもありました。


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