文化、マニア対象

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連休の消費の帰結の一つに、「式神の城U」攻略DVD。
ニーギ2式、ロジャー2式、ちびふみこ2式。
この三つは凄い。
ゲーム本編持ってないのに、それより高い(6000円)もの迷わず購入しちゃいました。
初めは要らないと思っていたけど、思いのほか素敵なおまけがありました。
本DVDは各キャラのストーリーデモが収録されてます。
これが面白く、デムパなストーリーが堪能できます。
作業中の背景に流しておくに最適。
意味のわからない単語を連発すれば、それで妄想を高めて楽しんでくれる方もいる。
そしてその浅はかな頭の悪さを楽しむこともできる。
それにしてもあの4−2ボスのイタさはたまりませんな。
閑話休題。
次に公開される「トロイ」は猛烈に楽しみです。
トロイそのものは、紀元前1200年ごろのトロイア戦争が主題。
ホメロスとされる人がその戦いを叙事詩にまとめたもの。
戦い、情熱、倫理規範など全ての総体です。
ところがこの話、かなりけったいな逸話を多数含んでいます。
それは勿論、オリンポスの神々がこの物語に干渉するから。
ギリシア古来の神はギリシャ方に、小アジア方面の神格はトロイア方について神々の争いを繰り広げてくれます。
そもそも戦争が始まったのは、「人口が増えすぎたにょ」とゼウス様が思ったから。
そして開戦のために、トロイの第二王子パリスに「ヘラ・アテネ・アフロディテ」の中から最も美しい女神を選ばせました。
どの女神を選んでも、他のふたりが怒って戦争になるという筋書き。
「世界で最も美しい女を妻にさせる」という提案をしたアフロディテをパリスは最も美しいと選びました。
そしてその「世界で最も美しい女」はギリシアの盟主の弟「メラネオス」(名前が違ったような気がする)の妻である「ヘレネ」。
トロイからの使節として訪れたパリスは、この「ヘレネ」を拉致してトロイに帰りました。
このヘレネ、どう考えても積極的にパリスについていってます。
ヘレネは絶世の美女(ゼウスの娘)なので、ギリシア中の有力者が彼女に結婚を申し込んでいました。
誰をヘレネの夫に選んでも将来の禍根となることを恐れた父(多分育ての親)は以下の条件を、ヘレネの夫に名乗り出た人々に課しました。
1、ヘレネ自身が夫を選び、その選択に従うこと。
2、将来ヘレネを奪うものがあった場合、全員が団結して略奪者を倒しヘレネを夫に戻すこと。
この2番の条項が生きていて、ヘレネを奪ったパリスの祖国トロイアに、全ギリシアの勇者が攻め込んで行くのでした。
以上が開戦のあらまし。
ゼウス様の意図が深遠すぎて、回りくどい。
しかもヘレネ夫志願者の第二条件は、どう考えても開戦のためにあとからとってつけたと思われます。
そもそもこの開戦譚自体が、複数の逸話を結合させたとしか思えません。
「パリスが棄てられる逸話」
「パリスが世界一の美女を妻にすると川の神に約束される逸話」
「エリニュスがアキレウスの父の婚姻に呼ばれなかった逸話」
「ヘレネの誕生の逸話」
「ヘレネの結婚の逸話」
「パリスが3女神から一人を選ぶ逸話」
「パリスによるヘレネ略奪の逸話」
直接の原因を考えても、この程度が思い浮かびます。
(さらにギリシャ方の各武将の逸話をくわえると・・・・)
一つの話からもう一つに向き一に拡張してゆく古代の物語形式って素敵だな。
ということで、「トロイ」は下手に映画化すると神々でいっぱいのお笑いファンタジーになってしまいます。
こういう人間のニーズは一切無視しないといけません。
ブラッドピットがかっこよく、人間の戦いを演じるのがベスト。
間違ってもオリンポスの神を登場させてはいけない。


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