Stage1、道中(2)

Stage1、道中(1)からの続きです。
前章は一般原則の解説に明け暮れましたが、具体的には開始直後の雑魚、そして続く中型機*2の場面まで進みました。





左図(図1)はそれに続く場面です。

  1. ゆらゆらと左右にゆれつつ前進する敵機
  2. 急降下し、自機狙い弾を1発撃った後、Uターンして退却する敵機
以上2種類の雑魚による複合攻撃です。
難しいことはないでしょう、画面下でワイドショットを撃っていれば終了です。

ただ、ここではひとつ重要な作業を行います。
雑魚に名を与えるのです。
1番の敵は「ゆれ雑魚」、2番の敵は「Uターン雑魚」としましょう。
そしてこの2種類の敵の出現するこの場面を、「ゆれ雑魚+Uターン雑魚地帯」と名づけます。

名前を与えるのは何ゆえでしょうか?
それは純粋に我々は名前のないものを認識することができないからです。
言葉によって我々は世界を区切るという、一般的認識論を尊重しましょう。

「あの敵」、「この敵」、「あそこの場面」などといっていては、我々はそれに対する対処法を考えることすらできません
対象を認識することで始めて、我々の行為は始まるのです。

もちろん、この1面の場合は対処法など考える必要はありません。
しかし、これがより先の高難度のステージになってくればその必要性は顕著なものとなってくるでしょう。

ちなみに、名前は何であってもかまいませんな、それは一般的法則性に基づくものであることが望ましいです。
「ゆれ雑魚」、「Uターン雑魚」ならば名前を見るだけでその姿を思い浮かべることができるでしょう。
ところがここで「トンヌラ」、「いろりたん」などという名前をつけてしまった場合、それが何を意味するかを想像するのは困難ですね。

繰り返しますが、名を与えるのは、プレイが終わった後にその内容を思い出して対策を練るためなのです。







左図に登場する中型機を「赤中型機」と名づけます。
そしてここは、「赤中型機×3地帯」です。

ここは前章で検討した「赤中型機×2地帯」とほぼ同じですね。
左で弾をひきつけて弾隗をまとめて右にかわし、右でも同じことを繰り返します。
後はワイドショットの撃ちっぱなしで問題ないですね。



次は前進しながら自機狙いの青い弾を撃ってくる敵機が登場します。(左図)
故にこの敵を「前進雑魚」、この場面を「前進雑魚地帯」と名づけましょう。

前進雑魚は比較的多数の弾を撃ってきます。
よって画面下でワイドショットを撃ちながらちまちまと避けていたのでは、被弾の危険が高まります。
そこでここでは自機狙い弾は同一方向に動きつづければあたらない、という原則に戻りましょう。
すなわち、右図のように画面下をゆっくりと右に(左でもよい)動きつづけれるのです。
さすればワイドショットで前進雑魚は殲滅、自機は安全と問題がないでしょう。
(もちろん、これは一例に過ぎません)


直下にミサイルを連射し、上方に帰る際に全方向に弾を撃つ敵が3機登場します。
この敵を「ミサイル中型機」、この場面を「ミサイル中型機×3地帯」と名づけます。

この地帯は不意打ち的な高速ミサイルが3列に、多数のばら撒き弾と極めて危険の大きな場面です。
したがって、あらかじめ対策を立てておくことが必要となってくるでしょう。
作戦としては、2種類が考えられます。
すなわち、素直に攻撃を避ける、もしくは敵が攻撃をする前に破壊する、ですね。



この二つの作戦に共通しているのは、事前に敵の出現パターンを把握する必要があることです。
その上で、どう対処するかをあらかじめ決定しておき、常に同じように行動します。
この過程をパターン化といい、これこそ間違いなくシューティングにおいて最も重要な行為といってよいでしょう。

世俗的な下品な単語を用いるなら、いわゆる「覚えゲー」といわれる要求です。
正確には、覚えることはゲームの土俵に上るための最低限の要求に過ぎないというべききでしょう。
そして覚えてからの行動は、合理性にしたがった上でプレーヤーに委ねられています。
そしてその行動は、反復練習によって精度と確実性を向上させる必要があります。

「記憶、パターン作成、反復練習」
これこそがシューティングゲームの本質である、といっても過言ではないでしょう。


なお、ここではさらに記憶にとどめておく必要のある重要事項が存在します。
ミサイル雑魚が円を描くかのように全方位に放つ攻撃に関するものです。

この攻撃は、毎回発射方向が固定されているのです。
この場合は、ちょうど12方向に12個の弾を発射していることが図からわかりますね。

もうひとつは、この攻撃は自機を狙っていないということです。
シューティングには、自機狙い弾自機を狙わない弾があることは意識しておきましょう。
(直前に述べた、「弾道固定弾」は「自機を狙わない弾」の部分集合です。)

この2種の敵弾の存在を頭に入れておきましょう。
さすれば、未知の攻撃に遭遇した場合に、その分析を行う際の有益な指標となるはずです。
自機狙い要素が見出せれば、誘導パターンを作成すればよいという方針がたちどころに得られるでしょう。

ここでは一般論から始まって、その応用の概論まで筆を進めました。
もちろん、ここでは実感として理解できないでしょう。
ところがこのゲームでも、4面、5面ボスなってくると、この思考法が大活躍します。
詳しくはそちらで述べますが、記憶の片隅にとどめておいてください。







次は、複数の弾を扇状にばら撒く中型機が6機出現します(左図)。
下の二つの図は、その中型機の攻撃を分析するための図解です。



上図を見ると、この中型機は自機に向かって5発の敵弾を発射している事がわかります。
右図ではその弾道を黄緑の直線で図示したものです。
同時に発射される5発の弾のうち、中央の一発が正確に自機を狙っている事がわかりますね。



少々一般論に触れておきます。
敵機が発射する扇状に広がる弾を、Nウェイ弾と呼びます。
(Nには同時に発射される弾の数が入る)
このNウェイ弾はその中心が自機を狙っています。

ここでNが奇数であった場合、ちょうどその中心の弾が自機を狙っていることになります。
すなわち、1キャラクター分横移動すれば弾は自機の側を素通りして行きます。

対してNが偶数であった場合、その中心は空白です。
(偶数に中心となる整数はないですよね)
すなわち、自機をそのまま静止させていれば玉は自機の側を通過して行きます。



それでは、具体論に戻ります。
この5ウェイ弾の回避方法としては、2種類が考えられます。

左図の上の直線のように横に1キャラ分移動して、小さな移動でやり過ごす方法。 もうひとつは下の直線の場合です。
すなわち5ウェイ弾をひとつの弾とみなして、ように横に大きく移動してまとめて避けてしまう方法です。

これらはともに短所があります。
前者は、そこに雑魚の弾など他の攻撃が絡んだ場合に身動きが取れなくなること。
後者は、弾の飛散角度が広い場合や自機のスピードが遅い場合には実行がほぼ不可能であることです。

この場面では、5ウェイと比較的角度が広いのでまとめて避けるには工夫が必要です。
すなわち、画面上方の横端(例えば左図の赤丸の位置)で待機して5ウェイ弾をそちらに撃たせます。
つまり、5ウェイ弾の誘導です。
画面上のほうならば5ウェイ弾も小さくまとまっているので避けやすいでしょう。
さらに横方向に打たせれば中央部に広い空間ができるはずです。
後はこの間ずっとワイドショットを撃ちっぱなしにしていればよいのです。
接近攻撃による高い攻撃力で、中型機は自機が5ウェイ弾を避けて横に動くころには撃墜されているでしょう。

すなわち画面上に上ることで敵弾の誘導と速攻破壊という二つの要請をともに満たすことができるのです。


ちなみにこの5ウェイ弾を打つ中型機を「5ウェイ中型機」、この場面を「5ウェイ中型機×6地帯」と呼ぶことにします。


ここまでのまとめです。
本論では、以下の4つの原則を学びました。



Stage1、道中(3)に続きます。

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