ミステリーハウスに始まるアドベンチャーゲームの歴史。
分類の便宜上アドベンチャーに分類した作品も含まれておりますので、ご了承ください。
怪談が101話収録されています。
以下の引用部分は、自分がしばらくしてから日記に書いたものです。
なお、このソフトに関しては「掲示板の話題」の「アドベンチャーゲームのこと」のフラッシャ様の書き込み、「アドベンチャーゲームのこと」等をご参照ください。
注目すべきは、なんといってもストーリーでしょう。
とにもかくにも、いいところのない物語です。
また最終話最終版においては、いくつかの文字列の入力が必要でした。
それ以外の文字入力などは常に論理的に考えて答えが導かれるものばかりですから、解答を発見したときの喜びは大変なものです。
さらにゲームの舞台は実際の遺跡。
問題は、画質が低いことでしょうか。
追記
サターンが素敵なのは、アドベンチャーとして質の高いパソコンゲームの移植が多いことですね。
やっぱりマッピングをしたり、悩んだりしないと冒険という気分は味わえません。
コマンド総当たりの、お子さま向けアドベンチャーがはびこる世の中。
それらはアドベンチャーではなく、ヴィジュアルノベルなのですよね。
真のアドベンチャーたるパソコンアドベンチャーにはいつまでも輝いていて欲しいものです。
もしかして、今一番よくできたアドベンチャーってエルフとかのパソコンえっちゲームかもしれません。
戻ります
ノーヒントでクリアできました。
すごいでしょ、あたまいいでしょ。(ドリラーの地底王国王様のマネ)
かつてのPC98のゲームの移植版です。
トリックはナンセンスで試行錯誤の連続。
それなりに難しいですが、クリアしたときはほっとします。
エンディングは寂しいですが、ゲームの楽しみはあくまで本編にありますからね。
かえって好感がもてます。
コマンド選択式ですが動詞と目的語を別々に選ぶので、結果としてコマンド入力式に近いものになっています。
パソコンゲームを経験した人間にとっては、やっぱりアドベンチャーはコマンド入力式です。
選択式なんて、単純労働にしか見えません。
ただ、マップが狭いのが残念でした。
アドヴェンチャーにおいては、マッピングというものがかなりの楽しみを占めていると思うのですが。
もちろん、イースなんておまけでこっちが主体です。
イースはパソコンでやりましたが、それほど面白いものではありません。
この作品に関しては、こちらを参照ください。
シナリオは素晴らしいのですが、ゲームかといわれると疑問がつきまといます。
ストーリーよりも、所々挟まれる下ネタの方が面白いかもと、本気で思います。
両方単純作業のコマンド総当たりなのですが、イブの方は長すぎて疲れます。
こんなものがサターンの読者レースの1位だったなんて、サターンのユーザーは絶望的に偏っていたということがよく分かります。
まあでも、よくできている事は確かです。
自分はデザイアの方が好みです。
「あの瞬間、彼女がどうしてあんなに切なげだったのか」ほんとによくわかります。
ティーナのことを考えて、ちょっと泣いてしまいました。
共にパソコンからの移植にともない、セックスシーンはカットだそうです。
どうせ元々が、売るために無理矢理付け足したようなものなので、ない方がお話しとしてはいいでしょう。
パソコンも、エロにしないと売れないとは悲しいものです。
ジャンク品を161円で買いました。
昔は狂ったようにエヴァをみていた自分です、往時が懐かしいものです。
で、内容ですが、シンジ、アスカ、ミサトさん、霧島マナが大暴れ、楽しくていいですね。
でも、これが昔の自分だったら「ふざけるな」と思った内容です。
まあいまなら、あのころのキャラがでてきてくれればそれで十分、ヲタクの領域です。
オリジナルのストーリーとしては、それなりに面白いのではないでしょうか。
シンジとマナの恋愛とそれに絡むアスカがいいものです。
アニメはほとんどなく、紙芝居なのですが画質はよく、すべて原作の声優が読み上げてくれます。
不満はないですね。
マナとの初デートで露天風呂に一緒に入るシンジ君、羨ましいものです。
エンディング近くでマナの裸があるはずですが、サターンなので全面カット。
残念ですね。
でもこれ、原作を知らない人にとってはクソでしょう。
またパソコン版を14800円で買った人にとっては、発狂ものの内容です。
この作品に関する評価は、なかなか変化が大きいです。
まずこの冒頭の一段落は、最も新しく追加されたものです。
現状での私の感想は、こちらを参照ください。
下記の段落のものは以前の評価です、いささか頭の固い部分もありますが、これも一面の真実というものでしょう。
ただ現状であっても、このソフトはさすがに「霊感」関係の話が多すぎるのではないかと思われます。
何で必ず親戚に「霊能者のおばさん」がいるんですか?
テキストと写真と効果音に依るものが大部分ですが、一部ムービー画集録されています。
実写の取り込みは大変に美しく、動画もトゥルーモーションを使用しているために大変に鮮明です。
効果音も見事なステレオで、ヘッドホンで聴くと本当に迫力があるでしょう。
以上がこのソフトの紹介で、かなりの良作です。
感想なのですが、自分は怪談というものが全く怖くありません。
霊魂の存在に関しては不可知論の立場をとりますが、霊が存在したと仮定してもこの世界に干渉するということは絶対にあり得ないと思います。
そもそも事故などで死んだ人が幽霊になっていると仮定したら、より無念な死に方をした戦死された方々は当然霊になっているはずです。
古戦場などにってもひとつも幽霊なんていませんよね。
それに怪談って因果関係が不明で納得がいかないものばかりです。
まあ、こんな事を考える人間に怪談を楽しむ資格なんて無いのですけどね。
このソフトの中で、少々気になった点がありました。
先祖供養が不十分なので霊障に悩まされるという話と、守護霊の話、そして霊感の話です。
先祖の霊障は、新興宗教が金儲けのためにでっち上げたもので、水子と同じく欺瞞です。
人の弱みにつけ込む下劣な手段です。
また守護霊だって、カトリックの守護天使の概念に仏教の衣をかぶせただけの欺瞞です。
またやたらと霊感という単語が連発されます、霊感の強い人は霊が見えるそうで。
霊感など存在しません、嘘も休み休みにしろいらだってしまいます。
こんな話がはいいていて、無知な子供などが信じてしまったらどうするのでしょうか。
ソフト制作者は内容の倫理的正当性について責任を持つべきです。
幽霊が全く怖くない自分ですが、怖いものもあります。
宇宙人と人間が突然蒸発する話です。
子供の頃はこれが怖くて怖くて。
自分にとっての百物語は、キャトルミューティレーション・インプランティング・ウンモ星人・バミューダートライアングル・人類滅亡の予言とこんな話ばっかりになるでしょう。
ああ、怖いですね。
少々前のことですが。
家で知り合いが「古式降霊術、百物語」というのをやっていました。
サターンのソフトで、怪談を聞いてゆくというものです。
結構怖がってるんですよね。
自分は最初このソフトをやったときには、全く怖くないと思いました。
ばかばかしいし。
でも話を聞いて思ったのですが、一人でいるときにふと会談の内容を思い出し、それで怖くなればよいのかもしれません。
一つでも心に残れば、怪談の勝利ですね。
自分がこのソフトで印象に残っているのは、霊魂の絡まない不思議な話です。
新宿駅に降り立ってみると、そこが全くの異界と化していたり。
月から忌まわしきものが舞い降りたり。
ラブクラフトみたいな話ですよね。
怖いわけではないのですが、印象に残ります。
深夜の帰り道、満月を見上げるときにふと思い出したり。
思えば、自分も幼いころはずいぶんと怖いものがありました。
「あなたの知らない世界」が怖かったり、人間が突然蒸発するという話に常におびえていたり。
昔は常に魑魅魍魎に囲まれて生活していたものだと思います。
今と違って合理的科学的に考えることなどできませんからね。
平安時代の人々はこの幼いころの自分のような境遇に生きていたようです。
電気もないので夜は闇に覆われ、人外の物共が跋扈する世界。
世界とは、そのような物だったのでしょうか。
画面をクリックする事で、アイテムを捜し使用しというゲームです。
マウスがあると、かなり快適にプレイできました。
以下、他で書いたものですがめんどくさいのでそのまま使い回します。
序盤はとても楽しかったのですが、終盤で少々落胆を感じました。
当初このゲームがとても楽しいと感じたのは、いかにもゲーム然としたトリックを解いていく事にありました。
自分は結果として、千砂(弓道少女)以外の救出には成功しました。
そこでしばらく悩んだ結果として、答えを見たわけです。
自分が彼女を助けることができなかったのは、ヒューズを発見することができなかったからです。
答えを見たところそれはないだろうと思いました、ヒューズは彼女のヘアピンだったからです。
しかもこのヘアピンは表示されておらず、彼女の頭をクリックする事でしか発見できないからです。
これはナンセンスとしか感じられませんでした。
トリックが難しいのは好ましいことですが、それはあくまで(正常な努力で)解決可能なものでなくてはいけません。
この点は、まだ自分としては許容できるものです。
ナンセンスというのは、昔からアドベンチャーゲームにつきものだったからです。
この作品に失望した理由は、ストーリーの複雑な分岐、そして分岐がなければストーリーが明らかにならない、ということです。
この分岐は複数の条件があり、隠しパラメーターが支配しているようでした。
このストーリーの分岐というのは、失敗したところでゲームオーバーになるわけではありません。
ある行為が正解か誤りかも分からないようなものを、自力で発見するというのは不可能だと思います。
ストーリーを見せるという本来はゲームの本質ではないものを主軸に持ってきてしまったために、肝心なゲーム性が犠牲になってしまっているのではないかと思いました。
難度も低すぎることもなくやりがいがあってよかったと思います。
でもちょっと、ゲームとしては残念でした。
ストーリー自体は面白いのです。
でも、自分は答えを見てしまいました。
コマンド選択式によるストーリー分岐型という形式のゲームです。
自分はそれ故にやり込もうという気になれませんでした。
なんといっても、物語そのものには無関係な、些細な選択肢によって分岐が生じてしまうからです。
この点が、ちっとも合理的でないのですよね。
自分の選択肢が間違っているわけでもないのに、結果として行き詰まってしまいます。
しかも何が行き詰まりの原因かすら不明。
こんなものに自分は耐えられません。
間違っている限りは一切先に進めない、これこそユーザーに対して親切というものではないでしょうか。
難度自体はいくら高くてもかまいません、ただ何が問題であるかはプレーヤーに教えるのがゲームです。
「サイバーパンクアドベンチャ−」とパッケージに書いてあります。
「punk」は何気なく使用しますが、これを機にひとつ辞書を引いてみました。
ちんぴら、青二才、屑、がらくた、戯言、お粗末な、くだらない、という意味だそうです。
ご存じでしたか、ひとつ賢くなりましたね。
ゲーム内容は、コマンド総当たりもの。
物語は、そこらのサイバーパンクものの寄せ集めで、みんなどこかで聞いたことのあるようなものばかりです。
ストーリーはあまり気にならない自分でさえ「しょぼいな」と思いました。
ただ、このゲームの価値は別の所にあります。
好きな方にはたまらない、塩沢兼人さんの独演場であるということです。
後半なんて、30分くらい一人でしゃべり続けます。
そこらのアニメなどとはテキスト量が段違いです。
本当に、すごいですよ。
逆に言うなら「塩沢兼人」という名前になんの思い入れも無い人にとっては、無価値と断言してよいでしょう。
この作品に関しては、アドベンチャーゲームについて思うことを参照してください。
アドベンチャーではないです。
ストーリーは強制進行で、話が進むたびに画面に一枚絵が現れ、その絵のどこかをクリックすると話が進みます。
ちなみにこのクリックに合理性はなく、ひたすらボタン連打というプレイになります。
まあいってみると、ゲームになっていません。
ただ、作画の水準は極めて高いです。(ゲームの本質に無関係ですが。)
クトゥールーなのです。
この場合のクトゥールーとは、ラブクラフトではなくダーレス等の同人による劣悪なクトゥールーであるということです。
これに関して詳しくは、ゲームでないお話の「好きな本」の「ラブクラフト全集」の項目を参照してください。
だからこう、話が安っぽいのですよね。
まず題名の「黒の断章」とは「ネクロノミコン14章」の写本だそうです。
そして14章の内容とは、死者の蘇生法に関するもので、ネクロノミコンの中核なのだそうです。
どうして死とは無縁の存在を扱うネクロノミコンの中枢が、不完全な存在にしか関係のない死を中枢に据えるでしょうか。
さらには「ナコト写本」も登場しますが、同様に貶められています。
その内容は洗脳などの心理学だそうで。
どうして人類よりも古い歴史を持つ書物がたかが洗脳を扱わなくてはいけないのでしょうか。
さらには事件の主犯はハーバードウエスト。
「死体蘇生者ハーバードウエスト」って、連載の形式で書かれている以外に見るべき点のない作品ですよ。
ラブクラフト自身この作品を嫌っているようだし。
また不死に関しても科学的説明がでてくるのですが、これが間違っています。
自分程度の自然科学教養で断言できるくらい違います。
タブクラフトが偉大なのは、ある事象についての人間の常識による理由付けを一切行わなかったことです。
かれは徹底的な唯物主義者であり、現実主義者だからそのような説明が不可能であることを理解していたのですよね。
だから彼は読者の想像力にゆだねるという点で、超現実的なこと以外は言及しませんでした。
また登場人物に、黒人の牧師が登場します。
この時点で悪い予感がしたのですが、それは過たず的中しました。
ナイアラルトホテップだったのです、どうしてこうイメージが貧困なのでしょうか。
途中にはドイツ人が登場します。
「まさか、総統の復活とラストバタリヨンなんていわないよな。」と思いました。
ところが、全くこの予想通り。
制作者は自然科学的素養に欠けるのみならず、自分の扱っているオカルト分野に関しても無知です。
一番ひどいことに、エンディングには「大いなるもの」と「ナイアラルトホテップ」の会話。
テロップに、善なる大いなるものと、邪神の対立とでました。
頭悪いんじゃないでしょうか。
善悪などというものはあくまで人間からしか意味をなさない価値なのに。
超越的存在にとって善悪とは無意味です。
まあ、だからダーレスはバカだったんですけど。
法哲学をちょっとでもかじったことがあれば、最大の価値の対立は普遍主義を価値相対主義にあることが理解できるはずです。
ただこのソフトにも優れた点は存在しました。
まず、塩沢兼人さん大活躍です。
自分は違いますが、ファンの人にはたまらないものでしょう。
あと後半のアメリカ編ですが、声優はハリウッドの俳優さんです。
いや、これがまた雰囲気演技力共に最高の出来で。
アニメ声の媚びた日本の声優共に見習って欲しいものです。
また、おまけディスクが付いています。
パソコンで見るとゲーム中のCGが全て見られるという優れものです。
さらにはこれに、開発者のコメントと以前のPC98版の絵が見られるのですね。
98からサターンに移植されて、どれほど画質が向上したかがよくわかって素晴らしいです。
本編はだめですが、ここで楽しんでもらおうという制作者の心意気が伝わってくるおまけでした。
7つの短編シナリオからなる作品で、アドベンチャー、ヴィジュアルノベル、ダンジョン探索といったジャンルより構成されるゲームです。
中心はアドベンチャーで、形式は画面クリックとソフトキーボードによる文字入力です。
頭を使わないとゲームが進行しないという点においては、大変に優れた作品といってよいでしょう。
しかしながら、ある条件を満たすことでゲームが進行する(フラグ立てというのでしょうか)場合が多く見られました。
このストーリー進行条件が無意味かつ予測可能性がなく、その意味においては低い評価をまぬがれません。
また「画面クリック」という形式ですが、最終話の第7話において大変に悪質なトリックが見られました。
画面上にはほとんど識別不可能と思われる箇所のクリックがゲーム進行に置いて不可欠であったことです。
パソコンのモニターのように高解像度でかつ画面に接近して使用する場合ならば許容範囲内です。
しかし家庭用ゲーム機と一般テレビという低い画質においては絶対に許されないトリックであったといってよいかと思います。
難度を上げるために導入されたことなのでしょうが、それはあくまで合理的思考の範囲内で解決するものに止めるのがよい作品でしょう。
この場合正解を入力すること自体は比較的容易です。
この入力後に主人公はそれに基づく推理を披露しますが、それがプレーヤーには全く想像もつかない内容なのです。
推理が高等すぎる点(無理があるともいえます)、未知の情報が使用されている点ゆえです。
制作者のシナリオを一方的に聞かされているようで興ざめな場面でした。
あくまでこれはアドベンチャーゲームであって推理小説ではないのです。
複雑ではあってもパズル的な試行錯誤によってトリックを解いてゆくという、過程こそがアドベンチャーの本質でしょう。
ならばトリックはものを見つけるなど単純な目的が最適という解が導かれるはずです。
プレーヤーに理解が不可能なものはゲーム中に登場させるべきではありません。
以上欠点を多く書き連ねましたが、結論的に大変に優れたゲームです。
画面の色合いも、どことなく昔のパソコンゲームを思わせるものが多く自分好みでした。
テキストを読んでゆく作品であり、正確にはアドベンチャーではないでしょう。
多重人格症の少女マリアをめぐり、その原因となった事件が解き明かされてゆくという物語です。
多重人格症がこの作品の一つの主題なわけですが、それに関しては自分の知る限りでは比較的適正に描写がされていたのではないかと感じます。
結末も複数(4種類あり、選択肢により分岐)あり、物語自体もそれなりに面白かったので自分は2回プレイしました。
このソフトの箱の裏側には、次の文句が記されています。
読むより面白い。見るより面白い。
初めて遭遇するインタラクティブ・ドラマ。
この「読むより面白い」というのは一体どういう了見なのでしょうか。
結論的にですが、ダニエル・キイスの「24人のビリー・ミシガン」と比較するとこのゲームは明らかに劣っています。
情報量、正確さ、緊迫感、どれ一つとして比肩しうるものではなく、純粋にこの小説を真似たいわれても仕方がないでしょう。
さらには「インタラクティブ」という点ですが、ゲーム中の選択肢を選んで物語が分岐することがインタラクティブなのでしょうか。
読書という行為は一見受動的ですが、その本質は内容を記憶し、常にそれを反復し、それによって現象を解釈することにあるでしょう。
これほどインタラクティブな行為が存在するでしょうか。
読書がインタラクティブでないとの見解は、それは純粋な読み込みの不足か知能の欠落です。
よくもこれほどの愚かしい文句をかき立てたものですね。
このゲーム、定価は6800円なのですが半日もあればエンディングに到達してしまいます。
中古で700円程度で買った人間の関知する問題ではないですが、高過ぎではないでしょうか。
深みがこのゲームにはかけているんです。
ヴィジュアルノベルの機能方面に関しては、テキストの早送り機能がありません。
二度目のプレイでこれは、少々つらいですね。
自分はバーチャスティックのボタンをテープで固定して、連射機能をオンにして早送りの代用に利用していました。
それと、ゲーム中に家の中を探索する場面があるのですが、ここがムービー利用で移動が遅すぎて大変に苦痛でした。
古代史が好きな人にはたまらないソフトですね。
ドリキャスの「世界ふしぎ発見トロイア」もそうなのですが、自分はこのようなソフトが大好きです。
エジプト観光気分に浸ることができ、古代史に関するそれなりに豊富な資料が付ついています。
移動の度に、実際のエジプトのその地点で収録したと思われるムービーが見られます。
怪しげかつ活気に満ちたスークの雰囲気、ナイル川フェリー、鉄道などなど。
気分はまさに、世界遺産、世界の車窓から、といったところでしょうか。
(このムービーはスタートボタンでキャンセルできますので安心です)
アイテムのコンピューターを使えば、エジプト用語の解説を読むことができます。
一画面のテキストに写真がつき、その範囲は神々、人名、遺跡、地名、などなど。
適度に読み応えがあってよいです。
自然と名前・所在地・由来・外観を覚えることができます。
かなり勉強になるといってよいのではないでしょうか。
まさに「エデュテイメント」の名にふさわしいソフトです。
さらに特筆すべきは、吉村作治教授本人が登場し、解説を加えてくださるという点でしょうか。
このソフトは「企画・原作・製作総指揮」が吉村作治教授その人とマニュアルに書いてありますが、その点に偽りはないようです。
エジプトにかける情熱を御本人がゲーム中にムービーで語っている場面があるのですが、このソフトもその資金調達の一環として作成されたと理解して問題はないでしょう。
少々シュリーマンの「古代への情熱」を思わせられるものがあります。
ゲーム中は360度全方位を見渡すことができるという画期的システムが採用されています。
遺跡内では遺憾なくその効果が発揮され、まさに当地にいるかのような体験が可能です。
拡大には少々耐えない画質です。
せめてトゥルーモーションを使用していてくれたら、と思わざるを得ません。
このゲームはプレイステーション版(さらにはPC版)も発売されているそうなので、ためらいなくそちらをお勧めします。
ただ、動画というものの正しい使用法を示しているのがこのソフトではないでしょうか。
実写を使えば、制作費は抑えられるし臨場感はでるし、学習効果も高いし。
このように夢のあるソフトが、今後ともPS2等で発売されることを期待しております。
神話や古代のギリシャもの、大和朝廷もの等を熱烈に希望。
なお、この作品はゲームとしてはかなり、というよりも理不尽に難しいです。
そこでヒント集を作成しましたので、そちらをご利用ください。
このソフトのデーターベースに少々誤りがありました。
第1点
トトメス3世治下の新王国18王朝の領土の北端が「シベリア」となっております。
明らかにこれは、「シリア」の誤りですね。
これが事実ならば、モンゴル帝国に匹敵する大国です。
ところで、このような誤りは分かっている人間は犯しようがないですね。
第2点
「メムノンの巨石」に関して。
吉村作治教授の御解説では、メムノンはアガメムノンのこととされています。
(アガメムノンとは、 ミケーネ王でトロイア戦争におけるギリシア方の総大将)
対してデーターベースでは、メムノンはエチオピアの国王とされています。
恐らく、ソフトの開発側で「メムノン」という語がアガメムノンとメムノンに共通である点で両者を混同してしまったのでしょう。
これも、少しでもトロイア戦争についての理解があれば犯しようのないミステイクです。
まず、ゲームそのものとしては駄作の部類にはいると断言せざるを得ないでしょう。
RPGですが、ボタン連打で十分な難度です。
それはよいとして、最悪なのは戦闘の展開のスピード。
攻撃防御の度に、キャラクターの一枚絵を表示し(しかもそのためのロード長し)て行きます。
女神異文録ペルソナというとお分かり頂けるでしょうか。
非難するのみでは無意味なので、このソフトの優れた点を挙げてみましょう。
舞台は東京で、テロリストと3人の超能力者が戦うという物語です。
敵対団体は真実社会の建設を目指す秘密結社、ファクション・オブ・トゥルーです。
彼らはひたすらに真実の追究を叫ぶのですが、ゲーム中にその真実の実体的内容が明されることはありません。
何も考えていない制作者を非難することも可能ですが、ここにおいては別の解釈を取るべきでしょう。
テロリストに真実は存在しない、イデオロギーの本質は無内容である。
制作者はこのことを訴えたかったのではないでしょうか。
敵対組織の無計画性と誇大妄想は先ごろの、「オウム真理教」を思わせるものがあります。
テロリストの手段に許容の余地はありませんが、彼らの目的たる社会の欺瞞の追求とその是正に関しては、私達は共感させられる要素が存在することを否定し得ません。
あまりに(ゲーム中において)脆弱な彼らを滅ぼして行く作業に対して、私は敵に哀れみを感じてしまいました。
(ゲーム中においても)テロリストの中には人格として高潔であって尊敬に値する人物が存在しています。
そして私達は、彼らの正義に一種の共感を覚えつつも、法の名の下に彼らを断罪し日常に回帰して行かなくてはなりません。
この事実を、制作者はプレーヤーに感じて欲しかったのでしょう。
ゲームとしては戦闘中に寝てしまうくらい退屈なんですが、物語としては考慮の価値があります。
・「真実の徒が現れた。」
・「私は真実を追究した結果、この姿となったのだ。」
・「私は日々真実を追究し、そして真実そのものとなった。」
など、印象的な言葉散見されるゲームでした。
アドベンチャーといいますが、画面クリックと不可解な要件の成就によってゲームが進行する一種の紙芝居です。
正直なところ、ゲームとしては高い評価を与えることはできないでしょう。
ですが物語としては、なかなか楽しめるのではないでしょうか。
本質や主義主張という要素からは飾りに過ぎませんが、舞台設定や用語解説などかなり充実しております。
後半は流水の如く物語が展開するのですが、中盤までがかなり冗長です。
中盤までを放棄することなく、乗り切ることができるかどうかが決め手となるでしょう。
この物語の主題は、宇宙という過酷な環境において人類は生存することができない、という点にあるといってよいでしょう。
「BEYOND」(彼岸)という名を冠したスペースコロニーにおける宇宙開発という舞台を利用することによって、逆説的にこの主題を浮かび上がらせているものと思います。
なかなか興味深いテーマではありますが、現状に於いて人類の宇宙空間への植民が現実のものとなっていない以上、いささか実感を伴って理解することの難しさを感じました。
探偵神宮寺三郎となって事件を解決に導くことが主体ですが、他の登場人物の視点で同じ事件をたどることもできます。
「ザッピング」というそうですが、事件の全く異なった側面が見えるわけでもなく十分に機能しているとは評価できないでしょう。
何しろ選択可能キャラクターが全員主人公のそばにいる人間ばかりだからです。
個人的には、せめて石塚警視あたりの視点に立つことができたらよかったと思うのですが。
ゲームシステム自体は残念ながら、俗に言うところのフラグ立てという行為の連続で、無意味な作業の連続と評価せざるを得ません。
頭を使う場面もあるのですが、それは少数であとはボタンの連打です。
ゲーム中のキャラクターのイラスト及びオープニングのアニメーションは、大変に味わい深い素晴らしいものである点は素直に評価できるでしょう。
どうしてこうも、PSやサターン以降のアドベンチャーというのは単調な作業のくり返しばかりの作品が大多数を占めるようになってしまったのでしょうか。
冒険するとか、謎を解くといったプレーヤーが頭を使う楽しみがなくなってしまいました。